Dreamforce 2024現地レポート Day1:Part 2(各種キーノート)

イベントレポート

Kaishi Horie

Dreamforce 2024現地レポート Day1:Part 2(各種キーノート)

Kaishi Horie

(Education Keynote) Elevate Every Education Journey with AI + Data + Action (Day1 12:30pm-13:20pm)

本セッションでは、「教育で大きな夢を実現し、まったく新しい方法で関係者と繋がる。教育業界向けのナンバー 1 AI CRM で、データを統合し、強力な洞察を獲得し、生産性を向上させる全ての方法を探求する。」というテーマで教育業界におけるSalesforceの活用について紹介されました。

教育業界のリーダーの多くはAIに対して楽観的な印象を持っており、リーダーの93%がAIによる未来について興味を持ち興奮しているとしました。また53%は職場において未承認のAIツールを業務に利用し、23% の回答者は、データ、CRM、AI テクノロジーの活用に関しては自社が先進的であると述べているのとの調査結果が提示されました。

ODU Global (Old Dominion Univiersity) のセッションでは、同大学が、Salesforce で行っている学生のライフサイクルプロセスの管理について紹介されました。同大学では、生徒が抱えている問題を把握し、すぐに対応するための仕組みとしてその結果、教師と学生の関係がより高レベルに構築されたとのことです。

同大学はSalesforceを活用し、アジャイルで機能を拡張、データ駆動型のシステムを構築し、システムで使用されているデータを駆使してあらゆるチームを接続することで、部門横断的なチームを設立したことにより R1 大学(米国における大学の分類で最上位)になったことが説明され、大学組織におけるデータの重要性が指摘されました。

重要なデータの例は以下のとおりです。

  • 入学者の傾向
  • アドバイスの事例
  • 卒業生とのコミュニケーション
  • 入学希望者向けウェブデータ
  • ヘルプデスク
  • データレイクとウェアハウス
  • SIS と SMS
  • 学生の健康

この内容を受けてセッションではData Cloud for Educationが紹介されました。

Data Cloud for Educationは、教育クラウド向けの独自の機能と指標を提供するもので25年冬にリリースされます。

このセッションにおいては、Agentforceと共に教育業界向けのEducation Cloudが紹介されました。

Education Cloudにおいては、学生は顧客と同等であり、顧客体験は大学での経験と同等であると捉えることができます。

Education Cloudで管理されるものは授業データだけでなく、学術的な興味も管理し、他の学習リソースを推奨します。

Tableau Pulseを備えた学生用コンソールによってエージェントは学生のモチベーションデータを確認することも可能です。

Education Cloud は、コミュニティとして卒業生とのコミュニケーションの場も提供し、メンターとメンティーのコミュニケーションのためにSlack を接続することも可能であり、AI がメンティーのコメントを要約し、新しいインサイトを見つけることも行えるとのことでした。

Slack Keynote: Future of Human-Centric, Agent-Powered Work (Day1 12:30-13:20)

本セッションは、働き方を根本的に変えるAIと、あらゆる事業部門の生産性を変革する会話型インターフェースである Slack で、人、データ、アプリ、AI、エージェントの力を結集して活用することをテーマに語られました。

現代は人間とエージェントが共に働く時代であり、仕事においては非常に無駄が多いことが指摘されています。例えば、コミュニケーションの断然、知識のサイロ化、データの断片化、コンテキストの変化などがあげられます。例えば、仕事の 41% は価値の低いタスクに費やされていたり、労働者の 47% が仕事に必要な情報を見つけるのに苦労していることです。

既に60%の労働者が業務において 1 日に少なくとも 1 回は AI エージェントとの接点を持っていることがわかっています。

ここでAgentforceと仕事のための会話型インターフェースであるSlackが紹介されました。

電気トラックの会社であるRivianではロボットをSlackに接続、事故に関する報告をエンジニアに送信することで対応時間の改善が行われたとのことです。

またIBMでは、25万人もの授業員がSlackを通じてワールドワイドに接続されており、営業活動における生産性が33%向上したと報告されました。

次いでステージにはSlack愛にあふれる会社であるWriterのCEO May Habib氏が登壇。

Writerは、AIファーストであり、アウトカムから逆算して開発することの重要性を語った上で、オートメーションは変化であり、人間はコラボレーションを行い、意思決定をするのが仕事であり、Slackが同社の仕事のやり方を変えたと述べました。

最後にSlackのChief Product OfficerであるRob Seaman氏が登壇、Slackの新機能について解説しました。

 

AIが搭載されることでSlackから検索して必要な情報を取得することができます。AI in SlackとAI Searchの機能概要については以下の通りです。

AI in Slack

  • サイドバーをAIでクリーニング
  • 対応すべきチャンネルのスレッドの優先度をInboxでレコメンド
  • ハドルにて議事録、サマリー、アクションを自動生成
  • チャンネルへの質問への自動回答を生成

AI Search

  • Google Driveの中身を検索
  • 各チャンネルのサマライズ
  • 日々の数千の会話、検索の自動化で生産性を向上

AgentforceとともにSlackはSalesforceの会話型インターフェースでありWork OSであると説明されました。

Slackのシングルインターフェイスで複数アプリをAIが繋げる。分散された、あるいはサイロ化されたデータを一箇所にまとめていく、その際に関連性あるデータが見つからない問題をAIが解決してくれるなど業務における生産性を上げる様々なタスクをSlackがインターフェースとなって解決してくれる未来が見えてきました。

Slack Marketplaceでは今後様々なエージェントやAIアシスタントが提供されるようになるとのことです。

今後提供されるworkdayのエージェントではワークフローで、承認者をエージェントに聞けるようになるそうです。

DataCloud&AI:An End to End Implementation Story(12:30-13:15)

本セッションでは、ユースケースとしてE-Bikes Storeのデモが紹介されました。

データソースとして、CRMデータ、公開されたWebサイト、バイクからのIoTデータが利用されます。

Data Cloudのセットアップは以下の通り:

  • Salesforceの各製品を選択可能
  • 公開されたWebサイトのデータを取得
  • スキーマではファイルのアップロードも可能

インテグレーションをすることでData Cloudの画面に表示されます。

データハーモナイゼーションの後にDMOがどのようなマッピング構造で構成されているかを可視化します。

この後にData Unification(統合するルールの設定)を行い、アクティベートします。

さらにデータグラフを作成した上でPrompt BuilderからData Cloud内のデータをグランディングすることが可能になります。

Day 1でかなり濃密な情報をキャッチすることができましたが、残りの日程でもさらに有益な情報を得ることができるのではと期待感が高まります。

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