名刺管理の方法は、アナログとデジタルどっちがいい?

技術コラム

名刺管理の方法は、アナログとデジタルどっちがいい?

名刺交換をした後、受け取った名刺をどのように保管するのかは、会社や人によって異なります。フォルダにまとめている場合もあれば、データ化して整理している場合もあるでしょう。中には、会社のデスクの引出しに入れっぱなしで、「いつかは整理しようと思っているんだけど…」という人もいるかもしれません。

名刺の管理方法には、さまざまな方法があります。アナログとデジタルそれぞれの管理方法と、メリット・デメリットをまとめました。

アナログな名刺管理の方法

アナログな名刺管理の方法には、名刺ホルダーに1枚ずつ名刺を差し込んで保管する方法や、名刺ボックスに入れて仕切りのインデックスで分類する方法、手帳やノートに貼ってメモ書きを添える方法などがあります。

アナログな名刺管理のメリット

昔から行われてきたアナログな名刺管理にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

・低コストで管理できる

アナログな名刺管理に必要なコストは、名刺ホルダーや名刺ボックスを買うお金だけです。そのため、名刺管理にコストをかけたくない人にはぴったりの方法だといえるでしょう。

・管理する枚数が少なければ効率的

たくさんの新規顧客とやりとりをするわけではなく、決まった下請けや取引先担当者の名刺数枚~十数枚程度しか見返すことはないという場合、よく使う名刺だけをファイリングしておけば不便はありません。

必要な名刺をすぐに一覧で見ることができますから、簡単にわかりやすい名刺リストを作ることができます。

アナログな名刺管理のデメリット

メリットもあるアナログな名刺管理ですが、当然デメリットもあります。

・紛失など情報漏洩リスクが高い

名刺をアナログで管理している場合、相手の情報が必要になったときは、該当の名刺そのものを確認することになります。

しかし、郵便を送りたいからといって事務スタッフに名刺を渡したり、出先で必要だからと名刺ケースに一時的に入れたりすることで名刺をファイルから取り出すと、紛失リスクが高まります。また、ファイルそのものの紛失リスクもあるでしょう。

・俗人化しがちで社内共有が難しい

アナログで名刺管理を行う大きなデメリットが、社内での情報共有が難しい点です。

個人事業主やフリーランスであれば、共有の必要がそもそもありませんが、社員が複数いる会社では、社員ごとに把握している顧客情報が異なるという状態は好ましくないでしょう。

しかし、名刺をアナログ管理している場合、それぞれの社員が、自分がもらった名刺についてだけファイリングや管理をするケースがほとんどです。これでは、社内の情報共有が進みません。

・持ち歩きが難しい

アナログで名刺管理をする場合によく使われるのが、回転式名刺ホルダーや名刺ボックスです。しかし、これらをすべて持ち運ぼうとすると、かさばりますし荷物も重くなります。

また、バインダー式の名刺ホルダーを使って一部だけを抜き出すと、その後、抜き出した名刺が行方不明になったり、元に戻すのを忘れて管理がおざなりになってしまったりするリスクが高まります。

デジタルな名刺管理の方法

デジタルでの名刺管理は、名刺管理ツールやアプリを利用するのが一般的です。セキュリティや機能性に優れたツールも多いため、うまく活用すれば業務効率アップにもつながります。

デジタルな名刺管理のメリット

 昨今、導入する人や会社の多いデジタルな名刺管理のメリットを見ていきましょう。

 ・社内の情報共有が容易

営業が受け取った名刺を会社が導入している名刺管理ツールやアプリに入力していくことで、社内の誰もが閲覧できる名刺データベースが構築されていきます。

社内で名刺情報を共有することができるため、最新の顧客情報の確認等に役立てられます。

・かさばらず、どこでも閲覧できる

名刺をデジタルで保管すれば、名刺そのものを持ち歩いたり、保管したりする必要がなくなります。顧客の名刺を持ち運ぶ必要もなくなり、出先でもすぐに情報を確認することができます。

・整理や検索が簡単

デジタルで名刺を保管していれば、名刺データにフラグをつけたり、所属企業や氏名で検索したりするのも簡単です。

企業ごとの抽出や必要な名刺情報のピックアップがすぐに行えることから、業務効率を上げることができるでしょう。

・セキュリティ対策がしっかりしている

名刺管理用のツールやアプリは、多くが情報漏洩を防止するためのセキュリティ対策に力を入れています。実際に名刺を持ち歩くことがないため、名刺を落としたり、どこかに置き忘れたりするリスクもありません。

セキュリティ体制の整ったツールを選択する必要はありますが、アナログ管理に比べて情報漏洩リスクは非常に少ないといえるでしょう。

デジタルな名刺管理のデメリット

 メリットの多いデジタルな名刺管理ですが、反面、踏まえておきたいデメリットもあります。

 ・コストがかかる

名刺をデジタルで管理するために、名刺管理ツールやアプリを導入すると、その分のお金がかかります。中にはフリーで利用できるツールもありますが、セキュリティを重視する場合は、有料のツールを選ぶことをおすすめします。

料金システムは、月額制のものや、取り込み枚数等によってプランが設けられているものなどさまざまです。

・時間がかかる

名刺を取り込む際には、スマートフォンのカメラで写真を撮影したり、スキャナーで取り込んだりすることになります。しかし、画像として取り込むだけでは、検索機能を使うことができません。

そこで、多くのツールでは、OCR機能を利用して文字の読み取りを行います。しかし、読み取り精度は100%ではないため、間違いがないか目視でチェックしなければいけません。目視のチェックも行う場合、登録作業の完了までにはある程度時間がかかります。

Excelでの名刺管理は注意が必要

コストをかけずに行えるデジタルな名刺管理の方法として、Excelを活用するケースもあります。Excelはデータを取りまとめるには便利ですし、多くの会社で当たり前に利用されているものですから、手軽に始められるというメリットもあるでしょう。

しかし、Excelでの名刺管理には、いくつか注意点もあります。安易な利用はトラブルにつながる可能性もあることを覚えておきましょう。

容量が大きくなりがち

社内の営業担当者が、1つのExcelファイルに顧客情報を蓄積していくと、データ量が膨大になってしまう可能性が高いでしょう。名刺データが少ないうちは良くても、どんどん容量が大きくなっていき、いざ検索をしようとしても時間がかかってかえって不便ということにもなりかねません。

また、容量の大きいExcelシートは開いたり、保存したりするにも時間がかかります。業務効率を上げるためのデータ化が、かえって無駄な時間を増やしてしまう可能性もあるのです。

誰でも簡単に書き換えられる

Excelは、シートの保護をしない限り、誰にでも簡単に書き換えることが可能です。悪意を持って書き換えるわけではなくても、うっかりほかの人が入力したデータを消してしまったり、上書きしてしまったりする可能性もあるでしょう。これでは、データの正確性に問題が出てしまいます。

外部への持ち出しが容易

Excelデータは、ログインIDやパスワードなどがなくても閲覧できます。スマートフォンやUSBメモリなどに保存して持ち出し、社外でデータを参照することもあるかもしれません。しかし、このように手軽に持ち出せるデータは、情報漏洩リスクにつながります。

入力ミスの可能性がある

Excelに名刺データを取り込む場合、人力で1枚ずつ入力することになりますが、注意しても打ち間違いや変換ミスなど、ヒューマンエラーを完全になくすことは難しいでしょう。また、入力規則が社内で統一されていないと、データに一貫性がなくなります。

入力間違いをなくすためにダブルチェックを行ったり、2度入力して照らし合わせたりする方法もありますが、手間や時間が多くかかってしまいます。

リアルタイムで更新ができない

Excelへの入力はスマートフォンで行うこともできますが、やはり操作性が良くないため、帰社してからパソコンで情報を入力することが一般的でしょう。名刺管理ツールを利用した場合のように、出先で受け取った名刺を即スマートフォンで読み取ってデータ化するということはできません。そのため、後で入力しようと思って忘れるなどということも起きがちです。

また、複数人が同時進行でファイルを編集できず、どのファイルが最新のデータなのかわからなくなるといったデメリットもあるでしょう。

名刺管理の目的に合わせた管理方法を選択しよう

会社の規模や名刺管理の目的、名刺を受け取る枚数等によって、適切な名刺の管理方法は異なります。自社の営業内容や、自分のスタイルに適した方法を選びましょう。

ただし、どの方法を選んだとしても、名刺を管理するためには、スマートフォンでの読み取りやファイリングなど、多少の手間は必要です。「そのうちやろう」と名刺を放置するのではなく、受け取った後、すぐに整理する習慣をつけることが大切です。そのためにも、あまり労力をかけずに管理できる方法を選択してください。

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