営業活動におけるクロージングとは、顧客と契約を結ぶことを指します。「商談のクロージングでいつもつまずいてしまう」「クロージングを切り出すタイミングはいつがいいの?」といった悩みを抱える営業担当者は多いのではないでしょうか。
ここでは、効果的にクロージングするための方法や、クロージングを切り出す適切なタイミングについて解説します。
クロージングを成功させるためのステップ
クロージングするまでの流れを、下記の4つのステップでご紹介します。
- リード獲得
- アプローチ・顧客ヒアリング
- 自社の商品・サービスの提案
- クロージング
1. リード獲得
リードとは見込み顧客のことで、見込み顧客を獲得することをリード獲得といいます。リード獲得の方法にはチラシなどを使ったオフラインで行う方法や、SNSなどを使ってオンラインで行う方法があります。
2. アプローチ・顧客ヒアリング
リード獲得の後、特にクロージングをする可能性が高い顧客にアプローチを行います。メールや電話、訪問などで世間話をしたり、顧客が抱える悩み・課題をヒアリングしたりすることで、顧客とのあいだに信頼関係を構築します。
3. 自社の商品・サービスの提案
ある程度の信頼関係が構築できた段階で、自社の商品・サービスの提案を行います。自社の商品・サービスであれば、顧客が抱える課題を解決できることを伝えます。
4. クロージング
顧客が自社の商品・サービスに興味を示していることがわかったら、クロージングに持ち込みます。価格についてもわかりやすく説明して、顧客に納得してもらえたらクロージングは成功となるでしょう。
クロージングにつなげるための方法
なんとなく営業活動を行っているだけでは、クロージングにつなげるのは難しいといえるでしょう。続いては、クロージングにつなげるための効果的な方法をご紹介します。
テストクロージングを行う
テストクロージングとは、顧客に段階的な質問を行い、顧客の反応や自社の商品・サービスへの興味を見ながら商談を進める方法です。自社の商品・サービスの説明をしたときに顧客が否定的な反応を示した場合は、クロージングを切り出すタイミングではないと推測することができます。
正確な価格の説明を行う
自社の商品・サービスの価格について正確に説明することも、クロージングするために重要です。これは、コスト面がネックになり、成約に踏み切れない顧客がいるためです。
顧客は、同じようなサービスの中でも、できるだけ安いものを選びたいと望むものです。しかし、仮に自社が提案する商品・サービスの価格が高い場合でも、機能やサポートが充実していることを理解してもらえたら、クロージングにつながる場合があります。そのため、提案する商品・サービスがその価格になる理由や、価格に見合う価値がある理由を、わかりやすく説明することが大切です。
受注確度の高い顧客に優先的にアプローチを行う
効率的にクロージングを行うには、受注確度の高い顧客に優先的にアプローチすることが必要です。
例えば、契約する気がない顧客にいくらアプローチしても、営業担当者の負担が増えるばかりで、効率的ではありません。一方、受注確度が高い顧客であれば、少ない時間でクロージングできる可能性があります。
メールマガジンなどでナーチャリングを実施する
「ナーチャリング」とは、育成するという意味を持つ「nurture」からきている言葉であり、潜在顧客から見込み顧客へ、見込み顧客から既存顧客へと「顧客を育てる」ことを指します。具体的には、メールマガジンやホワイトペーパーを配信して、自社の商品・サービスへの興味を引きつけることです。
商品に関する宣伝だけでなく、イベント出展や自社セミナーといった情報も併せて発信することで、クロージングの件数がアップする効果が期待できます。
営業日報をつけて営業活動を振り返る
いくら営業活動をしてもクロージングに結びつかないという場合、顧客に対して効果的にアプローチできていない可能性があります。
営業日報をつけて自身の行動を振り返ることで、営業プロセスの課題が見つかり、解決の糸口が見つかるかもしれません。クロージングがうまくいかないという方は、営業日報をつけて自身の営業活動を振り返ることから始めてみてもいいでしょう。
営業部門内で効果的なアプローチ手法を共有する
営業部門全体のクロージングの件数を増加させるためには、営業担当者間で顧客へのアプローチの手法を共有することが大切です。
顧客の情報収集を徹底する
クロージングにつなげるためには、顧客の情報収集を行って、ニーズを的確にとらえる必要があります。
顧客のニーズを正確に把握すれば、的確なアドバイスを行うことができるでしょう。それによって信頼関係が構築されれば、自社の商品・サービスの提案もしやすくなります。
なお、顧客の情報収集は、営業部門内で連携して行うのがおすすめです。顧客企業の担当者や決裁者の情報など、より多くの顧客情報を収集して役立てれば、クロージングが成功しやすくなるでしょう。
顧客に選択してもらう
クロージングを成功させるには、顧客に選択してもらうことも大切です。なぜなら、選択肢があることで、顧客に安心感を与えられるからです。
クロージングは、顧客に成約を促すプロセスであるため、場合によっては「強引に進められている」と顧客が感じてしまうかもしれません。しかし、商品・サービスのプランなどに選択できる余地を残すことで、顧客は「自分に主導権がある」と考え、安心することができます。
柔軟性を大切に顧客のペースに合わせる
営業活動では、顧客のペースに合わせる柔軟性が大切です。
強引に契約を進めようとする営業担当者に対して、いい印象を抱く人は少ないでしょう。顧客とのあいだに信頼関係を構築するには、会話を相手のペースに合わせることが必要となります。
クロージングのタイミングを見極める
クロージングで重要なのはタイミングです。なぜなら、顧客の購買意欲は、そのときの状況や気分によっても変わってしまうからです。
クロージングを切り出すタイミングとしては、契約後のサポート体制に関する質問があったときなど、顧客が自社の提案する商品やサービスに興味を示したときが適切といえるでしょう。
クロージングを効率的に行うにはSFAを活用するのがおすすめ
クロージングを効率的に行うには、SFAを活用するのが有効です。SFAとは、「Sales Force Automation(営業支援システム)」の略で、営業活動を支援するさまざまな機能を備えたツールです。
SFAに蓄積された活動履歴などのデータを分析することで、効果的なアプローチの方法がわかります。また、事務作業の効率化により、営業のコア業務にかける時間を増やして、クロージングに至る件数をアップさせることが可能です。
クロージングの件数を増加させるのに役立つSFAの主な機能には、下記のようなものがあります。
・顧客管理
顧客管理とは、顧客の担当者や決裁者の情報、企業情報といった基本的な情報を一元管理できる機能です。営業担当者が不在にしているときも、SFAの顧客管理のデータを見れば、ほかの社員がスムーズに対応できます。誰も対応できなかったり、ほかの社員が間違った対応をしたりすることでクロージングのチャンスを損失してしまうといったリスクを軽減できるでしょう。
・営業活動履歴・活動分析
営業活動履歴・活動分析とは、営業の活動履歴を記録したり、成果を分析したりできる機能です。クロージングした案件の営業活動履歴を分析することで、どのような営業手法が効果的であるのか、顧客の購買意欲の変化が起こるポイントはどこであったのかといったことが分析できるようになります。
・営業日報
営業日報も、SFAを使って簡単に作成することができます。一般的に、スマートフォンを使って空いた時間に作成できるので、営業担当者も継続しやすいといえるでしょう。営業担当者は、なぜクロージングに至らなかったのか、営業日報を見直して課題を明確にすることができます。
・案件管理
案件管理とは、案件の詳細情報を管理する機能です。具体的には「営業先企業」「担当者」「提案した商品・サービス」「商談の進捗状況」「受注確度」「受注予定日」「受注見込額」といった情報を記録できます。クロージングの件数を増やすために、優先的にアプローチすべき顧客がわかります。
・スケジュール管理
SFAのスケジュール管理機能を活用すれば、営業担当者同士が、お互いのスケジュールを把握することができます。営業担当者が連携して、効率的かつ組織的に営業活動を進められるため、営業部門全体のクロージングの件数がアップする効果を期待できるでしょう。
・分析・集計レポート
分析・集計レポートとは、売上や営業活動の履歴を、レポートとして集計できる機能です。さまざまな条件でデータ集計を行い、分析することで、営業活動の効果を確かめたり、今後の営業指針を定めたりするのに役立てることが可能です。
・見積書作成
見積書の作成は、営業担当者の負担になりがちです。SFAの見積書作成の機能を使えば、営業のコア業務に費やす時間を増やして、クロージングにつなげることができます。
SFAの活用でクロージング成功を狙うならサンブリッジにご相談ください
営業部門全体でクロージングの件数を増やすには、SFAの導入がおすすめです。SFAの導入後、営業部門内に定着させて成果につなげるには、サポート体制が充実したベンダーを選ぶ必要があります。
サンブリッジは、長年のSalesforceの導入や開発に取り組み、貴社の業務に合わせたクラウドサービスを提供するSFAベンダーです。SFA導入時の設計・設定から導入後の定着化支援まで、安定した運用を実現できるよう、幅広く支援しています。
SFAの導入を検討中の方は、ぜひ一度、サンブリッジまでご相談ください。
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