Salesforceのキャンペーンインフルエンスをご存知でしょうか?
Sales Cloud コンサルタントの出題範囲にも含まれていますが、馴染みがない方も多いかと思います。
この記事ではキャンペーンインフルエンスの「機能」と「設定方法」を解説します。
キャンペーンインフルエンスのユースケースを理解し、正確な費用対効果の測定に活用しましょう!
参考:キャンペーンインフルエンス(Salesforceのヘルプページ)
Salesforceのキャンペーンとは
キャンペーンインフルエンスの解説の前に、Salesforceのキャンペーンについて軽くおさらいします。
Salesforceのキャンペーンオブジェクトは、施策の費用対効果を測定するオブジェクトです。
例えば、ある商談が展示会経由で生まれたとします。
その際、その商談を展示会のキャンペーンレコードに紐づけることで、商談の金額がキャンペーンの収益に計上されます。
キャンペーンの実費や期待収益を設定することで、展示会の費用対効果を測定できます。
商談にキャンペーンレコードを紐づけるためには、商談の主キャンペーンソース項目を設定します。
商談の主キャンペーンソースを設定することで、キャンペーンの商談金額項目に収益が計上されます。
ご存じの方も多いかと思いますが、主キャンペーンソースには1つのキャンペーンしか設定できません。
しかし、複数の施策から生まれる商談もあるのではないでしょうか?
例えば、ウェビナー経由で展示会に参加し、商談に発展したとします。
このような場合は、ウェビナーと展示会に商談の収益を分配すべきですが、デフォルトではできません。
そのような場合に使えるのが、キャンペーンインフルエンスという機能です。
キャンペーンインフルエンスの機能
「インフルエンス」とある通り、商談に寄与したキャンペーンの影響度を設定するのが、キャンペーンインフルエンスです。
キャンペーンインフルエンスを有効にすると、1つの商談に複数のキャンペーンレコードを紐づけることが可能になります。
紐づけたキャンペーン影響度を設定することで、商談金額に影響度を掛けた金額がキャンペーンに計上されます。
これにより、ウェビナーに20%、展示会に80%、のような金額配分ができ、正確な費用対効果の測定が可能になります。
作成方法
それでは、キャンペーンインフルエンスの作成方法を解説します。
まず、商談のページレイアウトにキャンペーンインフルエンスの関連リストを追加します。
複数のキャンペーンを商談に紐づけるには、関連リストからキャンペーンインフルエンスを新規作成します。
展示会とウェビナーのキャンペーンレコードを商談aに紐づけることができました。
紐づけたキャンペーンの影響度を設定することで、それぞれのキャンペーンに収益が分配されます。
これにより、施策の費用対効果を正確に算出することが可能となります。
その他の機能
キャンペーンと取引先にも、キャンペーンインフルエンスの関連リストを追加することができます。
キャンペーンに関連リストを追加することで、影響した商談の一覧と影響度を確認できます。
また、取引先に関連リストを追加することで、ある取引先の商談が関与したキャンペーンの種別と金額をグラフで確認することができます。
このようにキャンペーンインフルエンスを用いることで、施策の効果をより正確に把握でき、今後の施策検討に利用できます。
また、標準でレポートタイプも用意されており、キャンペーンインフルエンスのレポートを作成することも可能です。
このレポートでは、各キャンペーンが影響した商談と、その収益分配を一覧で表示しています。
キャンペーンインフルエンスの設定方法
ここからは、キャンペーンインフルエンスの設定方法を解説します。
自分の画面で確認したいという方も多いと思いますが、少し設定がややこしいので注意が必要です。
キャンペーンインフルエンスの有効化
まず、設定からキャンペーンインフルエンスを有効にします。
有効にすると、CampaignInfluenceとCampaignInfluenceModelという標準オブジェクトが作成されます。
キャンペーンインフルエンスモデルの作成
続いて、キャンペーンインフルエンスモデルを作成します。
デフォルトのモデルでは主キャンペーンソースに選択したキャンペーンに、商談金額の100%が計上されます。(キャンペーンインフルエンスを設定する前と同じ状態)
収益分配をするには、新しくキャンペーンインフルエンスモデルを作成します。
新しくモデルを作成したら、「デフォルトのモデル」と「有効」にチェックを入れて保存します。
これでモデルは作成できましたが、まだキャンペーンインフルエンスを使うことはできません。
アクセス権を割り当てる必要があります。
権限セットライセンスの割り当て
ユーザーに権限セットライセンスを割り当てます。
権限セットライセンスの割り当てを編集し、CRM UserまたはSales Userのライセンスを割り当てます。
権限セットの作成
次に、キャンペーンインフルエンスにアクセスする権限セットを作成します。
使用するライセンスは先ほど割り当てたCRM UserまたはSales Userを選択します。
保存し、アプリケーション権限からキャンペーンインフルエンスを有効にします。
これで設定は完了です。
商談のページレイアウトに、キャンペーンインフルエンスの関連リストが追加できることが確認できるかと思います。
設定方法の詳細はSalesforceのヘルプページにも掲載されています。
最後に
いかかだったでしょうか?
キャンペーンインフルエンスを使うことで、施策の費用対効果を正確に測定することができます。
Sales Cloud コンサルタントの試験でも出題される内容なので、資格取得を目指す方は覚えておきましょう!
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