新卒1ヶ月目のSalesforce未経験者が2日でExperience Cloudを構築してみた

技術コラム

FY23 Newbee

新卒1ヶ月目のSalesforce未経験者が2日でExperience Cloudを
構築してみた

FY23 Newbee

はじめに

こんにちは。サンブリッジ23新卒です。

Salesforce未経験で入社した私ですが、新卒1ヶ月目に研修の一環としてExperience Cloudを構築することになったので、この記事ではExperience Cloudのご紹介と実体験を通して感じたExperience Cloudの良さについてお伝えします。

この記事をお勧めする人

  • ストック型の商材/ビジネス(サブスクやシェアリングサービスなど)を扱っている方
  • カスタマーサクセスや顧客育成に興味のある方
  • 会員サイトなどのコミュニティサイト、ポータルサイトに興味のある方

Experience Cloudとは?

Experience Cloudとは、顧客やパートナーとのコミュニティ環境を素早く構築し、Salesforceのデータベース(CRM機能)を顧客やパートナーと共有できるツールになります。

具体的に何ができるのかというと、私たちが普段使っているような会員サイトやポータルサイトを簡単に構築し、サイト内のデータをSalesforce上に保管して様々な用途で分析・活用していくことができるようになります。

また、Experience Cloudの特徴としては、主に以下のような点があります。

①カスタマイズ性の高さ

②企業のブランディングの向上

③自社とパートナー/顧客、双方の業務効率化

④CXの向上

①カスタマイズ性の高さ

コミュニティサイトの構築にあたり、Experience Cloudには実は用途別に用意された、デザイン性の高いテンプレートが豊富にあります。

このテンプレートをベースにデザインや機能をカスタマイズすることで、短期間で簡単にコミュニティサイトを構築できるのです。

②ブランディング向上

コミュニティサイトを作る最大の目的の一つとして、「企業のファンを増やす=顧客のロイヤリティを高める」というのがあるかと思います。

既存のテンプレートを活用しながら、適宜企業ロゴやブランドカラーなどのブランディング要素を加えることで、簡単に顧客体験をブランド化することも可能です。

③自社とパートナー/顧客、双方の業務効率化

Experience Cloudを使用すると、社内外でのデータの共有ができるようになるため業務の効率化を図ることが可能になります。

具体的には、顧客との業務だと問い合わせ対応、FAQ掲載、見積もり依頼、サポート依頼などで、パートナーとの業務だと商談データの共有、見積依頼などの業務に活かすことができます。

④ビジネスパートナー、顧客のデジタル体験の向上

各ユーザーのサイト内での行動をSalesforceのデータベース(CRM機能)と紐づけて追跡することにより、顧客の体験を測定、分析し、向上させていくこともできるようになります。

なぜ顧客のデジタル体験の向上が必要か?

ここまでExperience Cloudについて簡単に説明してきましたが、そもそもなぜExperience Cloudのようなツールを通して、顧客のデジタル体験を向上させることが重要になってきているのか立ち返ってみましょう。

顧客のデジタル体験の向上が重要になってきている背景として、

  1. ストック型のビジネスモデル(シェアリングエコノミーやサブスクリプションビジネスなど)への移行により、顧客と企業の関係が長期的なものになりつつあること
  2. デジタル化により顧客と企業の接点が増えることで、顧客が企業に対して、より質が高く一貫性のあるコミュニケーションを期待するようになっていること

この2つがあると考えます。

実際に「カスタマーサクセス」という言葉にも現れているように、一度の購入や受注で終わってしまうのではなく、その後も顧客に成功体験を届け、継続的に顧客からリピートしてもらうことに注力し、業績を伸ばそうとしている企業も増えてきています。

したがって、どのように顧客の体験をデザインし、そのためにどのようにデータを活用するのか、すなわち、顧客「管理」に留まらず、顧客「体験」としてのデータ活用ができるか否かが、今後企業の業績にも大きく表れてくるのではないでしょうか。

いざ実装!〜2日間の成果物〜

Experience Cloudの説明はここまでにして、実際にどう構築し、最終的にどのようなものが出来上がったのかご紹介していきます。

今回は研修の一環だったため、2日間以下のような流れでカスタマーコミュニティサイトではなく社内ポータルサイトを構築していきました。

  1. お題の発表
  2. 先輩社員との要件ヒアリングのロープレ
  3. 実装
  4. 先輩社員との要件ヒアリングのロープレ
  5. 実装
  6. プレゼン発表

実装の時はひたすら下の画像のようなSalesforceの設定画面をぽちぽちすること2日間。

無事に下の画像のような社内ポータルサイトが出来上がりました。

実装した機能としてはざっくり検索機能・カテゴリ機能・チャット機能・問い合わせ機能になります。

1枚目はポータルサイトのトップページです。

標準のテンプレートを使ってデザインをサンブリッジに寄せ、簡単にサンブリッジらしく、かつオシャレなサイトに仕上げることができました。

工夫したところとしては、検索性が高く情報が構造的なレイアウトにすることです。

ログインしてすぐに知りたい情報を検索できるよう、検索窓を目立たせつつ、社内のアナウンスを全社向け/部署別で確認しやすいように意識してみました。

また、社内アナウンスも組織ごとに確認できるだけでなく、「業務関連情報」、「福利厚生」などカテゴリ別でも確認できるように整理してみました。

また、チャット機能についてもご紹介します。

コミュニティサイトやポータルサイトのよくある課題としてユーザがあまりサイトを活用してくれないということが挙げられるかと思います。

今回はユーザの定着率を高めるべく、社員が使いたくなるようにコミュニティスペースと称したチャット部屋も用意してみました。

お客様向けのコミュニティサイトでも、お客様同士でのコミュニケーションを促したいときなどに活用できそうです。

最後に問い合わせ機能についてもご紹介いたします。

下の画像のように、何か不明点が生じた際は問い合わせを起票することができるようになっております。

こちらの問い合わせを起票した後、裏側ではどのように処理・集計されているのかもご紹介いたします。

お問い合わせをすると、お問い合わせ内容がSalesforce上では下の画像のように1件1件保存されるようになります。

問い合わせたデータを使うと、下の画像の右下のグラフのようにカテゴリ別の問い合わせ件数を集計することができます。

これ以外にも、下のように様々に集計することもできます。

  • 従業員別の問い合わせ対応件数
  • プロダクト別の問い合わせ件数
  • 問い合わせがクローズするまでの対応時間

問い合わせのデータの持ち方や集計方法の工夫次第では、他にも様々に分析することができるようになります。

したがって、今回は社内向けのポータルサイトですが、お客様向けのコミュニティサイトとして活用するとお客様がどのようなことに関心を持っているのかを把握し、ニーズに沿ってサイトのコンテンツを改善したりパーソナライズ化させたりしてお客様の体験を向上させるサイクルを回していくことができそうです。

また、今回は時間がなかったので実装できなかったのですが、レポート・ダッシュボード機能を使うとさらに高度なユーザの分析もできそうですね。

【参考】Salesforceの使い方Tips:レポート機能(Lightning編) | 株式会社サンブリッジ

最後に余談ですが、モバイル対応の画面も簡単に作ることができました。

画面開発もマルチデバイス対応させるとなると、結構開発に時間がかかる印象ですがExperience cloudなら比較的簡単にできそうです。

最後に

いかがでしたでしょうか?

本記事ではExperience Cloudについての説明と、また併せて入社して1ヶ月目でExperience Cloudを構築した体験についてお話ししました。

SalesforceというとSFAやCRMなどのような営業系のイメージが強いかと思いますが、顧客体験の向上やカスタマーサクセスのような観点でも活用できる、という点で何か参考になりましたら幸いです。

また、今回は2日間という非常に短期間での構築だったため、ここではまだお伝えしきれていないExperience Cloudの機能や良さ、活用方法がまだまだたくさんあります。

もしもご興味を持ってくださったら、弊社では概要説明やDEMOの実演なども行っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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