近年、データマネジメントの役割や必要性が徐々に認知されつつありますが、「そもそもデータマネジメント」って何?という方もいらっしゃることと思います。
データマネジメントを一言で表すと、「データを登録・更新・活用し、ビジネスに活かせる状態を維持すること」を指します。これだけ聞くとなんだ、それだけ?簡単じゃないか…とハードルが低く感じるかもしれませんが、多くの企業ではデータを蓄積・更新まではしているものの、「データの活用」という観点ではまだ課題を感じているケースが多いようです。
実際に、90%の経営者が自社のデータ活用度やデータ活用環境に関して改善の必要性を感じているという調査結果も出ており、特に「データの入手」について課題を感じていることが多いようです。
「データをビジネスに活かす」とはどういうことか
上記のアンケート結果から、多くの企業がデータをビジネスに活かすことが難しい状況にある、つまりデータマネジメントの実施・または見直しが必要ということがわかりました。さて、ここで「データをビジネスに活かす」ということについて少し掘り下げてみましょう。
データと一口に言っても、顧客データや売上データ、商品データなどその種類は多岐に渡ります。今回は顧客データを例にご説明していきます。
データマネジメントをしていない企業の顧客データベースの中身は、以下のように重複や表記揺れ、複数の担当者の存在によって同一企業にもかかわらず複数のアカウントがあるような状態になっていることがあります。
なぜ、このような状態になってしまうのでしょうか?
おもな理由として、顧客が自分で問い合わせフォームなどから個人情報を入力する際に、表記揺れや誤字などが発生する確率が高く、正確なデータを保持することが難しいことが挙げられます。
このような状態のデータベースでは、正確な顧客数や顧客の傾向の把握ができないため、戦略的な営業活動やマーケティング施策がしづらい状況になってしまいます。
近年ではさまざまなAIや分析ツールが誕生していますが、これらはすべてデータに基づいて活用されるものであるため、元となるデータの精度が低かったり、情報の整理がされていない状態ではツールを導入しても充分なパフォーマンスを発揮できません。データをビジネスに活かすためには、データベースの整理はもちろん、デジタル化されずに眠っている情報を管理するといった視点も欠かせないポイントとなります。
データマネジメントを実践している企業が成長する理由
情報の重複や表記揺れ、誤字など、データの精度を落としてしまうリスクは常に発生します。それらのデータを管理するデータクレンジングの実施やデータ構造の検討、データの定義や運用ルールを見直し、登録したデータを使いやすく整理することで以下のような効果が得られるようになります。
- 必要なデータをすぐに取り出しやすくなるため、企業戦略を迅速に立てることができる
- データに基づいた経営判断ができるため、営業効率と生産性が向上する
- データを通じて企業や顧客の性質や傾向を把握でき、自社が狙うべき企業がわかる
- 見込客のステージごとに最適な施策をすることができる
- 営業担当者とマーケティング担当者のゴールが共通化され、パフォーマンスが向上する
- データの一元管理により、SFAやMAの精度が高まる
これらが実現することによって、ABM(アカウントベースドマーケティング)を実践できるようになり、データマネジメントを実践していない競合企業との間に大きな差が生まれてくるのです。
データマネジメントを行うにあたって大切なこと
データマネジメントは一時的なプロジェクトで終わるものではなく、継続してデータの精度を維持するための運用体制やルールを定め、データを適切に管理していくことが必要です。
今後のビジネスにおいて、管理が必要な情報がますます増えていくことが想定されますので、企業の規模にかかわらずデータマネジメントの実践を検討することをおすすめします。
出所:
http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1810/01/news052.html
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