プロジェクト管理パッケージの採用で、映像制作プロジェクトの受発注業務における生産性の向上を実現
- Client 株式会社Vook
- Industry 情報通信
- Business イベント事業、プラットフォーム事業、教育事業、キャリア事業
- #SFA/CRM
株式会社Vookは、「映像クリエイターを無敵に。」というビジョンを掲げ、映像制作クリエイターの育成やキャリア支援を推進する事業で成長を続けている。
多種多様なプロジェクトメンバーが関与する映像制作のプロジェクトにおいては、売上・人件費・外注費を合わせた利益管理が重要となる。プロジェクト管理に課題を感じていた同社では、サンブリッジが提供するプロジェクト管理パッケージを採用、受発注業務における生産性の向上を実現した。同社のプロジェクト管理における取り組みについてサンブリッジ代表の梶川 拓也がお話を伺った。
導入背景
- 法人顧客である取引先や個人の協力パートナーの情報の登録管理と受発注業務のフロー確立やが急務であった
- プロジェクトの収支を営業が個人単位で属人的に管理していたため、半年1年後の売上状況を見据えて行動することが困難だった
導入効果
- これまで5ステップ必要だった業務フローを3ステップに削減、専任で業務を担当していた社員を他の業務に割り当てるなど業務効率が改善した
- 商談作成→見積→プロジェクト原価管理→請求までを一気通貫で管理できるようになり、業務をSalesforceに集約化することができた
導入製品
プロジェクト管理パッケージ、OPRO ARTS
活用用途
- 法人顧客である取引先と個人事業主主体のパートナーの一元管理
- プロジェクト工数、原価を含む商談から請求までのプロジェクトの一元管理
Vookが目指すもの -「映像の力で社会を変える。」
梶川:「映像クリエイターを無敵に。」というビジョンをお持ちの岡本社長のVook事業に対する思いをお聞かせいただければと思います。
岡本氏:映像は多くの方々が活用されていますが、中小企業を含め様々な企業でホームページを作るように映像を作る時代になってきています。3DCG、AR/VR、メタバース(仮想空間)などデジタルクリエイティブへの注目も重なり、映像クリエイターの輩出が求められていますが、そのためには、映像制作クリエイターの労働環境の改善が必要であると考えています。『Vook』は2016年に立ち上げた技術情報メディアプラットフォームです。きっかけとなったのは、ハリウッドで映像制作をした経験で、日本の映像制作環境との差に驚きました。教育システムや労働環境が整備されて、映像制作者がきちんと守られ、良いサイクルが生まれている。日本に戻り、まずは、映像制作者向けの情報が無い状況を改善したいと考え、事業を立ち上げました。
梶川:10年近く事業を行われてきて映像制作を取り巻く環境は改善されていると感じていらっしゃいますか?
岡本氏:働き方については世の中の動きもあり改善はしてきていると思います。業界としても変わっていかなくてはならないという意識も強いです。最近では韓国が育成面などで国をあげて支援をしているので、日本においてもクリエイター育成やコンテンツ産業を盛り上げていこうという動きもあります。
梶川:貴社にとってはまさに追い風の状況ですね。
岡本氏:少しづつではありますが、確実に労働環境なども変わり始めていて、ビジネス自体も変わってきています。これまで下請け仕事だった制作がクライアントとの直接契約に至るケースも生まれています。特にドラマ制作においてはオンライン映像配信プラットフォームの影響も大きく、制作の需要もそれに比例してかなりの規模になってきています。こうなるとクリエイターの確保もままならない状況も起こってきますが、さまざまな場面で映像が多様化される今、この映像クリエイターの人材不足は社会課題の一つだと感じています。
私たちは、『Vook』というメディアプラットフォームを中心に教育事業、キャリア事業を展開していますが、これらの事業を通じて、この映像クリエイターの人材不足を解消し、映像の力でこれまで以上に多くの人が感動し、人々のコミュニケーションを豊かにする社会を実現したいと考えています。そのために「映像の力で社会を変える」を長期的に目指すものとして設定し、さまざまな取り組みを加速しています。
プロジェクト管理パッケージの導入の目的と背景–取引先法人とクリエイターの管理
梶川:追い風の中ビジネスを推進する一方で、社内に目を向けると様々な課題もあったと伺っていますが、その辺についてお聞かせください。
岡本氏:社員が20名を超え、事業もメディア以外に、スクール事業や人材紹介事業など複数になると、これら複数の事業で取引先が共通となる場合もあるため、クライアントとなる取引先の管理が重要でした。また、これら取引先の案件に携わる個人のクリエイターもかなりの人数となるため管理が煩雑になっていました。さらに、プロジェクトの収支を営業個人で管理していたため、将来の売上状況を見据えた行動が難しかったり、想定以上に工数がかかり収支を圧迫していたプロジェクトもありました。よって、経営課題として、受発注と取引先の情報登録を一元化する業務フローの確立が急務でした。
安田氏:主要取引先は大手の法人である一方で、協力いただくパートナーは個人の方々が多いので、取引先からは委託先の管理も求められていたため、取引先には安心していただき、クリエイターも守ることができるのでは無いかと思い、情報の一元管理を検討しました。
梶川:そのような状況でどのように課題を解決されようと思われましたか?
岡本氏:最初はツール探しから始め、比較検討も行いましたが、長期的かつ営業部門の観点から自社で行いたいことを実現できるのはSalesforceという結論に至りました。
梶川:Salesforce導入に際してサンブリッジを選定いただいたポイントについてお聞かせください。
安田氏:最初は自社でSalesforce環境構築を検討しましたが、プロジェクト工数管理や帳票出力などのやりたい事を実現するには限界があるため、導入支援のプロフェッショナルに依頼すべきとの判断になりました。
その後、インターネットで対応いただけそうな会社を調べた結果、数社ある中でも導入支援の経験が豊富なサンブリッジに連絡をしました。提案いただいたプロジェクト管理パッケージを拝見しSalesforceで入力されたプロジェクトから工数管理に連携されることで、業務負荷が軽減できることを実感し導入を決めました。
プロジェクト管理パッケージの導入効果 – 工数登録と受発注業務の一元管理を実現
梶川:導入支援に際して、弊社のプロジェクト管理パッケージを採用いただきましたが効果についてお聞かせください。
安田氏:事業の将来を考慮するとプロジェクトの工数管理は必須でしたが、当初の運用では、プロジェクトの登録をするごとに工数入力を別途手作業で行う手間がかかっていました。
サンブリッジのプロジェクト管理パッケージは、プロジェクト作成時に工数管理と連携するため、これまで費やしていた時間を他の業務に割り当てることができるようになりました。
プロジェクトの受発注管理に伴う帳票作成も、専任のスタッフが手作業で行っていましたが、営業が入力する数値を業務フローで利用できるようになったため5ステップあった帳票の業務が3ステップに削減され、他業務に携わってもらうことができるようになり、帳票発行のコストも削減されました。
案件状況の可視化がやはり大きなメリットだと感じています。営業担当者はもちろんですが、社内で一番営業を行っているのは代表なのでSalesforce導入前まではいきなり案件が下りてくる印象がありましたが、代表の案件の状況をチェックすることで次の案件の予測もできるようになりました。また案件状況の確認を代表から質問された場合でも可視化のおかげで状況報告を的確に行えるようになっています。
サンブリッジのプロジェクト推進 –実現に向けた様々なアプローチを評価
安田氏:Salesforceを入れただけの状況では自社でやりたいことを実現するにも手探りになることが多く、色々な面で難しかったのですが、サンブリッジの担当者の方にはやりたいことに対する色々な実現へのアプローチを提示していただけたのはとてもありがたかったです。
今後の展望 – 事業部間での業務生産性の向上と営業DXに期待
岡本氏:現在、メディア事業からSalesforceを使い始めていますが、各事業部にも展開してクロスセルに繋げて行きたいと考えています。また営業担当者の人数も決して多くはないので、自動化なども活用し営業の生産性を上げていきたいと考えています。サンブリッジにはDXによる業務生産性や売上アップに向けたアドバイスもお願いしたいですね。
安田氏:取引先のマスターデータの管理フローを確立し、Salesforceのレポートやリスト機能をもっと活用し、事業部間の情報共有を推進したいと考えています。プロジェクトごとの収支管理を行うことで純利益を把握し、より効率的に業務を進めることができるように改善できるポイントを探していきたいと思います。
梶川:本日はありがとうございました。業務に携わる方々が自らがSalesforceの活用を推進していただいていることが成功に繋がっている印象を持っています。Salesforceのプロフェッショナルである私たちを今後も上手く活用していただければと思います。
>>サンブリッジが提供するプロジェクト管理パッケージの詳細はこちらから<<
※本文中の情報は2023年9月時点の情報に基づき記載しています。