東急株式会社では、土地・住宅から暮らしやお金に関することまで専門家がサポートする「住まいと暮らしのコンシェルジュ」において、不動産相談の来店に至る前の情報収集段階の顧客との接点を構築するため、PardotやSalesforceに顧客のニーズや情報をシームレスに連携できるチャットボットを導入した。この新たな顧客体験の構築により、相談件数の増加、顧客がWebを通して実店舗に来店に至るまでの導線を可視化、商材ごとに切り分けたマーケティングの実現、運用効率の改善など多くの効果が得られた。
お客様概要
業種:不動産
主な事業:不動産事業
建築士や宅地建物取引士などの資格を持った専門家が、土地や住宅の売買からリフォームなど住まいに関する相談から、暮らしやお金に関することまで豊富な知識・経験をもとにアドバイスしてくれる「住まいと暮らしのコンシェルジュ」は、2019年で10周年を迎える。
東急株式会社が直営する本サービスでは、住まいや暮らしに関するあらゆるお悩み・相談に対してWebサイトや地域の店舗をとおしてサポートを無料で行っており、コンシェルジュが提携会社との交渉も代行してくれるため、安心して会社選定をすることができる。今回は、時代の流れに合わせた顧客とのコミュニケーションツールの導入とPardot/Salesforceの導入によって課題をどのように解決したのかを、東急株式会社 開発事業部の柳田氏、住まいと暮らしのコンシェルジュの長谷部氏・今井氏にお話を伺った。
東急株式会社の「住まいと暮らしのコンシェルジュ」では、土地や資産などの管理相談で来店した顧客の要望を実現するためのコンシェルジュサービスを提供しているが、ここ数年のスマホの普及や競合企業の台頭により、Webサイトを訪問した顧客との接点を持つことが年々難しくなってきていた。その背景として、顧客が自分自身で情報を調べ、様々な選択肢をWeb上で得ることができるようになったことが理由として挙げられる。
東急株式会社では、こうした顧客の購買プロセスの変化に合わせて最適な情報を配信できる手段と、Webサイトを訪問したお客様がどのようなページを見て来店やお問い合わせにつながっているのかを把握するしくみを構築するため、チャットボット(Digital Engagement)、Pardot、Service Cloudの導入を決定した。
Webサイト上の導線を見直し、お問い合わせ・来店予約を創出するつくりに改修すると同時に、チャットボットの設置によってお問い合わせフォーム入力に至る前の情報収集段階の顧客のニーズを獲得し、PardotやService Cloudへシームレスに連携。この仕組みにより、顧客が求める情報を的確かつリアルタイムに提供できるようになった。顧客がWebサイトのどのページを閲覧して相談や来店予約に至っているのかを可視化するとともに、コールセンターや来店時に得た情報をService Cloudを介してデジタルと連携することで、戦略的マーケティングを実践できる基盤を構築した。
柳田氏:ここ数年相談件数が減少傾向にあるなか、チャットボットの設置によってご相談件数が順調に回復してきています。新たなチャネルの創出で、お問い合わせフォームだけでは接点が生まれないお客様にまでリーチできている実感がありますね。チャットボットをオペレーター対応の入り口として使用していますが、オペレーターからコンシェルジュへのスムースな連携を実現できました。
サンブリッジ 堀江:購買プロセスが変化してきているからこそ、お客様が求める情報をどう届けるかを時代の流れに合わせて工夫することが求められています。さらに、ツールの導入によってスタッフの働き方も変わるといった点も非常に重要です。
長谷部氏:自社だけではできないことも、サンブリッジさんのアドバイスやサポートで実現することができました。Pardotで困った時にはいつも気軽に相談できるので助かっています。そして対応もすごく早い(笑)。Pardotだけでなく、Sales Cloudへのデータ統合の基盤づくりにも協力いただき、Excelとの二重管理の手間も削減できました。
今井氏:Pardotで来店に至るまでの導線を把握できるようになったので、お客様の行動をもとに戦略や仮説を立てられるようになりました。もっとPardotを使いこなしたいので、定期メールのコンテンツについても相談したいです。
オービットブイユージャパン株式会社