Agentforce World Tour Tokyo 2025レポート(データ×AI×人材 ― 組織を変革する次世代の成長戦略)

Rika Igarashi

Rewa Tech

イベントレポート

みなさんこんにちは!

この度、私は2025年11月20日(木)〜21日(金)の2日間に渡り開催された「Agentforce World Tour Tokyo」に参加してきました。

弊社も製品として持っている名刺管理ツールのAppExchange「SmartVisca」のブースを出展しました。会場は多くの来場者で賑わい、SalesforceやAI活用への期待と熱気を肌で感じることができました。

その中で「データ×AI×人材-組織を変革する次世代の成長戦略」というセッションに参加してきたので内容をレポートします。

特に、技術的な側面だけでなく、組織文化の変革や人材育成といった人的な側面について、登壇された3名の方がそれぞれ異なる視点からAI・データ活用の戦略をお話しいただきました。

【登壇者情報】

  • 三井化学株式会社 CDO:三瓶 雅夫氏
  • Indeed,Inc CIO兼CSO:アンソニー・モイサント氏
  • Salesforce EVP & チーフデジタルオフィサー:ジェセフ・インゼリオ氏

本セッションではテーマとして大きく3つの議論がありました。

  • AI活用の成功には技術的な変革だけでなく、全社的な人材育成が欠かせない
  • 経営層から現場まで、組織全体でデータリテラシーを学ぶ仕組みが重要
  • 新しい方法に対する適応力がある人材が求められている

それでは、実際の内容をお伝えします。

AI活用の成功には、全社的な人材育成が欠かせない

技術だけでは変革できない

AI導入において、データの準備やシステム構築といった技術的基盤は重要です。SalesforceではData Cloud(企業が持つあらゆるデータを統合し、一元管理するためのプラットフォーム)の登場により、従来はデータ準備に2年もかかると言われていた実装が大幅に早くなりました。

しかし、最新技術を導入すれば成功するというわけではなく、使う人が変わらなければ真の成果は生まれません。真の変革には、組織とカルチャーの変革が不可欠です。

現場の抵抗を乗り越える

AI活用を進める上で、多くの企業が直面する課題が2つあります。

  • 1つ目:「経営層の意思が現場に届かない」

三井化学株式会社では「プロジェクト憲章」を作成し、全部長の承認を経て実行に移すことで、この問題に対処しています。

  • 2つ目:「現場からの抵抗」

新しい仕組みへの不安や、従来のやり方への固執が変革を阻みます。

これらを克服するには、全社的なスキル獲得と理解が不可欠です。一部の部門や担当者だけでなく、経営層から現場スタッフまで、全員が学び、理解することで初めて組織全体が動き出します。

データリテラシーの訴求

スキルを可視化する

「データに基づいた意思決定」と言葉で掲げても、実践は簡単ではありません。重要なのは、必要なスキルを具体的に分解し、可視化することです。

データリテラシーと一口に言っても、データの読み解き方、分析ツールの使い方、ビジネス判断への応用など、複数のスキルから成り立っています。これらを明確にし、各階層に必要なスキルセットを定義することで、効果的な育成が可能になります。

経営層の理解とコミットメントが不可欠

特に重要なのが、経営層・シニア層の理解とコミットメントです。トップが「知っている」立場から「学ぶ」立場へシフトし、自分の仕事にデータスキルがどう生きるのかを理解することが求められます。

また実行の際は小さな実験から始め、うまくいかないものはやめる、失敗を恐れないという姿勢を経営層が示すことで、現場も安心して新しいスキルを受け入れる文化が生まれます。

適応力のある人材が求められている

過去から積極的に逃れる

登壇者のアンソニー・モイサント氏(Indeed,Inc CIO/CSO)は、「過去から積極的に逃れるという意味で好奇心を持つことが重要」と語りました。

既存のテクノロジーの上にAIを乗せるのではなく、「この新しい時代において何が可能なのか?」という未来思考で考えることが求められています。過去のやり方に縛られず、新しい仕組みに好奇心を持てるかどうかが、AI時代を生き抜く鍵となります。

学び続ける姿勢

三瓶 雅夫氏(三井化学株式会社 CDO)は、「ベストプラクティスを学び、それに適応していく姿勢が、経営層から現場まで全員に求められている」と語りました。

AIエージェントはソフトウェアではなく、人間に近い存在として考える方がイメージしやすく、育成していくことでより求める業務を実践してくれるようになります。

実際にAIエージェントを使って業務をするのは現場スタッフですが、経営層も含めた全員が学び続けることで、組織全体が真の変革を遂げることができるのです。

まとめ

今回のウェビナーを通じて、AI導入の成功には技術だけでなく、組織・文化・人材という多面的なアプローチが不可欠であることを改めて実感しました。

特に印象的だったのは、「AIにデータを準備する」という受動的な姿勢ではなく、「データをビジネスのコアに組み込み、組織全体で学び続ける」という能動的な姿勢の重要性です。

経営層のコミットメントから現場の研修まで、一貫した戦略とモチベーション設計があってこそ、真のDX(デジタルトランスフォーメーション)が実現します。

とはいえ、組織全体を巻き込んでの改革は大きなインパクトを伴うため、実行に踏み切れない企業も少なくはないでしょう。

最後に

私たちはSalesforceベンダーとして、お客様のAI導入を支援し、最大の効果を実感していただくことを目指しています。

私たち自身も学び続ける組織であり続け、お客様の真の変革を支援してまいります。

弊社ではSalesforceにおけるAI活用のご支援も可能ですので、気になった方はお気軽にお問い合わせください!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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