こんにちは! 2026年6月9日(火)~10日(水)に開催される「Agentforce World Tour Tokyo」に参加してきました。
Agentforce World Tour Tokyo(通称:AWTT)とは、Salesforceが主催する、国内最大級のIT・AIビジネスイベントです。
2日間にわたり、国内外のキーパーソンによる講演や100を超えるブレイクアウトセッション、パートナー企業のブース展示が行われており、今年はなんとオンライン参加と合わせて2万人超が参加するそうです!

サンブリッジはSalesforce一体型名刺管理アプリ「SmartVisca」のブースを出展し、たくさんの方にお立ち寄りいただきました。

本記事では、1日目に行われた基調講演の内容について、特に印象に残ったポイントを中心にレポートします。最先端のAIビジネス動向をサクッと掴みたい方は、ぜひ最後までご覧ください!
基調講演テーマ「Welcome to the Agentic Enterprise」:
基調講演を通じて最も強調されていたのが「Agentic Enterprise(エージェント型企業)」という言葉です。
Agentic Enterpriseとは、AIエージェントを組織の業務に組み込み、人とAIが協働して生産性を高めている企業形態のことです。
Salesforceはこれまでの「人間がAIに指示を出してツールとして使う」フェーズから、「AIが自律的に判断し、人と協働して顧客の成功を目指す」という、ビジネス史上最大の変革期にあると宣言しました。
基調講演では、AIエージェントを組織の業務に組み込むためのヒントや、Agentic Enterprise先行企業の事例紹介が行われました。
基調講演まとめ:
今回の基調講演の内容を以下に簡単に記載します。
【登壇者】
- セールスフォース・ジャパン 代表取締役会長 兼 社長:小出 伸一 氏
- セールスフォース・ジャパン 製品統括本部プロダクトマネジメント&マーケティング本部 シニアディレクター:田崎 純一郎 氏
- 株式会社かんぽ生命保険 取締役 兼 代表執行役社長:谷垣 邦夫 氏
- 株式会社かんぽ生命保険 代表執行役副社長:廣中 恭明 氏
オープニング:
基調講演のオープニングでは、小出氏より、日本企業が直面しているAI活用の現状と、今後のビジョンが語られました。
日本企業の現状と課題
多くの企業がAIの導入を試みているものの、その多くが「PoC(概念実証)にとどまっており、本格実装・本番稼働へと移行できていない」という厳しい現状が指摘されました。
セールスフォース・ジャパン自らの挑戦
この課題に対し、Salesforce Japanは他社に先駆けて自社内にAIエージェントをいち早く実装。自らが実践者となり、そのノウハウを顧客へ還元していく姿勢を示しました。

本格実装を支える「FDE Partner Network」
AIエージェントの導入から成果創出までを強力にバックアップするため、伴走支援を展開する新たなパートナーネットワーク「FDE Partner Network」の立ち上げが発表されました。

本格実装するために:
続いて登壇した田崎氏からは、AIエージェントをPoCで終わらせず、ビジネスの現場で活躍させるための具体的なアプローチとアーキテクチャについて解説されました。
AIエージェントが本番稼働に至らない理由
世の中のAIプロジェクトの多くが頓挫してしまう理由は、AIの能力不足ではなく「AIが働くための環境(データやシステムのつながり)が整っていないから」と指摘。

AIエージェントの「職場環境」を構成するエコシステム
Salesforceは、AIエージェントが最大のパフォーマンスを発揮するための強固な土台(職場環境)を以下のように再定義しました。 Agentforceを動かすための土台として「Data 360」によるリアルタイムなデータ統合と、人間やAIがシームレスに動くためのインターフェースとしての「Slack」の重要性が、特に強調されていました。


Headless 360
さらに、特定のUI(画面)にとらわれず、あらゆるシステムやアプリケーションの裏側でSalesforceの強力なデータとAI機能が自律的に稼働する「Headless 360」が発表されました。これによりユーザーは、Slack、LINE、Teams、あるいはChatGPTなど、UIの場所を選ばずに、最適なチャネルからSalesforceのデータを操作することが可能になります。

事例紹介:
Agentic Enterpriseの先駆けとして4社の事例が紹介されました。 ここでは、4社の中でも特に注目を集めていた「かんぽ生命」の事例について記載します。

1. 現場業務の変化
AIエージェントのサポートにより、お客様との会話に集中できる環境が整いました。
これまで現場では、お客様との面談時に以下の業務を行っていました。
- 面談前:お客様の情報収集や過去対応履歴の確認
- 面談後:メモを確認して話した内容を思い出しながらシステムに入力
これがAIエージェントによって以下のように進化します。
- 面談前:Slackから自然言語で面談準備を依頼
AIエージェントがSalesforce内のデータや会話履歴を取得して 提案内容を作成してくれる

- 面談後:面談中に会話内容をAIがリアルタイムで正確に要約
何気ない一言や言葉の裏にある想い(インサイト)もAIが自動で分析・抽出
さらに次回アクションの作成やSalesforceデータの更新も自動で実行

2. 組織としての変化
組織全体、そしてお客様から見た「かんぽ生命」という会社との接点も大きく進化しました。
チャネルを超えた「記憶の一貫性」
対面、電話、アプリなど、お客様がどの窓口から連絡してきても、すべての文脈(コンテクスト)をAIが記憶しています。たとえ担当者が変わっても「前回の続き」から完璧にフォローできる組織体制が整います。
「24時間365日」いつでも相談できる体制へ
日中は忙しくて連絡が取りづらい方に向けて、24時間いつでも相談に対応できる「専用AIエージェント」を提供。面談予約や手続きもAIエージェントのみでの対応が可能になりました。

最後に:
AIは「人を置き換えるもの」ではなく「人を輝かせるもの」
今回の「Agentforce World Tour Tokyo」をオンラインで視聴し、私が最も強く感じたのは、AIは決して人間の仕事を奪うものではないということです。
かんぽ生命の事例が象徴していたように、AIエージェントがデータ入力や複雑な要約・分析を引き受けてくれるからこそ、私たち人間は「お客様の本当の想いに寄り添う」「クリエイティブな戦略を練る」といった、より本質的で人にしかできない業務に集中できるようになります。まさに「人とAIが最高のチームを組む」未来が、すでに始まっているのだと実感しました。
これからAI導入を検討される企業のみなさまへ
「うちの会社でも本格実装できるだろうか?」「何から手をつければいいか分からない」と不安に思われるかもしれません。基調講演でも語られた通り、AIを本番稼働させるためには強固なデータ土台づくりや、自社の業務に合わせた綿密なAIエージェントの環境設計が不可欠です。
弊社は、Salesforceのバリューを最大限に引き出すパートナー企業として、これまで多くの企業の伴走支援を行ってまいりました。
単なるツールの導入にとどまらず、貴社の現場が「AIと協働して、より本質的なビジネスに集中できる環境」を一緒にデザインします。「エージェント型企業」への第一歩を踏み出したいと思われた方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。
最後までご覧いただきありがとうございました!
SmartVisca for Slack
「SmartVisca for Slack」は、業務のフロントツールであるSlackのインターフェイス上から、SmartViscaの主要機能を活用できるオプションサービスです。
営業担当者はSlackから名刺画像やメール署名を送信するだけでSalesforceに顧客情報をスピーディーに登録できるほか、Salesforce内に登録されている名刺情報の検索をSlack上で完結することが可能になります。