Salesforce Experience Cloudライセンス比較!選定のポイントとは?

Ryuji NIshikawa

Rewa Tech

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Salesforce Experience Cloudライセンス比較!選定のポイントとは?

「Experience Cloudを導入してみたいけど何ができるかが曖昧…」「導入を検討しているけれどどのライセンスを選べば良いかわからない…」

このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?

Sales CloudやService Cloud同様、Salesforceのライセンス形態はさまざまなパターンが存在し、各々の要件に合わせて最適なライセンスを選択することができます。

一方で、その複雑さゆえに最適なライセンス構成を検討するのは容易ではありません。

そこで本記事では、Experience Cloudのライセンスを選定するにあたり重要なポイント、とりわけ比較されることの多いCustomer Community、Customer Community Plusの比較検討のポイントを解説します。

ご自身の要件に合致する最適なライセンス構成でExperience Cloudを活用していきましょう!

Experience Cloudライセンス概要:

まずはExperience Cloudにはどのようなライセンスがあるのかを確認しましょう。

代表的なライセンスをいくつかピックアップしてご紹介します。

※ライセンス形態は随時更新されるため、最新情報は公式ヘルプをご確認ください

ライセンス名 概要 ユースケース
Customer Community
  • シンプルなサイトや大規模サイト向け
    • ケース、ナレッジなどを外部ユーザー向けに公開する用途で主にB2Cセルフサービスポータルを構築する際に選択
  • 顧客向けFAQサイト
    • ナレッジ記事公開や検索で自己解決を促す、セルフサービスポータルの構築
  • 限定情報共有サイト
    • 会員向けにイベント情報などを提供
  • 製品サポートポータル
    • FAQやトラブルシューティング、ケース登録機能など
Customer Community Plus
  • 複雑なB2C、B2B、B2B2Cに対応可能
    • Customer Community全機能に加え、より詳細なデータアクセス制御が可能
      また、外部ユーザーがレポート/ダッシュボード機能を使用することも可能
  • 法人顧客向け案件進捗確認ポータル
    • 詳細な権限制御が可能なため、顧客ごとに案件進捗を確認したり契約書などのドキュメントを安全に共有したりすることが可能
  • 会員向けマイページ
    • 購入履歴や製品利用状況、ポイント付与など個人情報や限定レポート機能を提供
  • 受発注ポータル
    • 特定の取引先担当者がログインし、専用価格での受発注や受発注履歴の確認が可能
Partner Community
  • Sales Cloud機能(リード、商談、見積、注文など)が必要なパートナー企業向け
    • Customer Community Plus全機能が使用可能
    • パートナーユースケース用の標準アクセス制御機能など
  • 販売代理店向け案件管理ポータル
    • リード登録、商談管理、見積作成など代理店との協業促進
  • リセラー向け情報共有サイト
    • 最新製品情報、価格リスト、営業資料などを提供
  • サービスパートナー向けサポート管理ポータル
    • 顧客からの問い合わせ管理、ケース起票・進捗確認など

上記を参考に、まずは必要な機能をベースにライセンス種別を選択します。

必要なライセンス種別、ライセンス数が決定したら、次はライセンスの購入方法を選択します。

Experience Cloudのライセンス購入方法は以下の2種類が存在します。

購入方法 概要 ユーザー例
メンバー
ベース
  • 利用頻度が高いユーザー向け
    • Sales CloudやService Cloudなどの内部ライセンスと同様、利用する外部ユーザー数を事前に決めて購入する形態
  • 商談を毎日確認するリセラー/パートナー
  • 会員制サービスの継続的な利用者
  • 定期的にレポート確認やデータ登録を実施する法人顧客の担当者
ログイン
ベース
  • 利用頻度が低いユーザー向け
    • 1ヶ月あたりのログイン数で課金
    • 24時間単位でのログイン回数をユニークログイン回数としてカウント
  • 特定の時期にのみ利用する代理店の担当者
  • ヘルプサイトでのサポートケースの起票
  • 商品を販売する頻度が低いパートナー

Customer Community vs Customer Community Plus:

先ほどご説明した通り、ライセンス種別は必要な機能を軸に選定します。

また、表に記載の通りCustomer Community PlusはCustomer Communityライセンスの機能を包含しています。

そのため、結論「Customer Community Plusにしか存在しない機能が要件に含まれているか」をベースに比較検討する方針になります。

それではCustomer Community Plusにしか存在しない機能とは何があるのでしょうか。

以下に比較の形式で記載していきます。

主な機能 Customer Community Customer Community Plus
Chatter/取引先/取引先責任者
ケースの作成・参照・更新
ナレッジ記事の参照
カスタムオブジェクト数 10 10
共有セット
ロール階層 ×
共有設定 ×
代理管理者 ×
レポート/ダッシュボード ×

表に記載の通り、論点は大きく2つに分かれます。

①権限設定の複雑さ

Customer Communityでは共有セットのみ使用することができます。要件次第では共有セットより複雑な権限制御が必要な場合があり、その場合はCustomer Community Plusライセンスを購入するのが推奨されます。

ライセンス検討時点で導入後の権限設計を十分に検討しておくことが重要になります。

(権限制御についての詳細な説明は以前弊社ブログ記事にて説明されているのでご参照ください)

参考:ちゃんと理解しないと危険!?Salesforceにおけるアクセス権の仕組み

https://www.sunbridge.com/blog/column/control-who-sees-what-salesforce-records/

②レポート/ダッシュボードの要否

Experience Cloudライセンスを付与する外部ユーザーがレポート/ダッシュボードを使用する必要があるか否かも重要な論点になります。

Customer Communityライセンスではレポート/ダッシュボードを使用することができないため、使用する必要のある外部ユーザーにはCustomer Community Plusライセンスを付与する必要があります。

要件に応じて上記2点を検討の上ライセンス選定をし、コスト的な制約がある場合は設計の工夫を事前に検討し、実現可否を検証しておく必要があります。

まとめ:

本記事ではExperience Cloudライセンスの説明、とりわけCustomer Community/Customer Community Plus選定のポイントに焦点を当てて説明してきました。

サンブリッジではSalesforceの運用に関するご相談も受け付けております。

もちろん、Experience Cloudの導入やライセンス選定のご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください!

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