Salesforce × SSO(シングルサインオン)の仕組みと導入メリットをわかりやすく解説!

技術コラム

K.Y.

Salesforce × SSO(シングルサインオン)の仕組みと導入メリットをわかりやすく解説!

K.Y.

Salesforceは顧客情報や営業活動を簡単に管理できるツールとして、多くの企業で活用されています。

Salesforceですべての業務が一元管理出来ている場合は問題ありませんが、複数のシステムを利用している場合、切り替えによるログインの手間や認証情報の管理が煩雑になりやすいです。

そのような場合に役立つのが、複数のシステムの認証情報を一元管理出来る「SSO(シングルサインオン)」です。

SSO(シングルサインオン)を利用すると、一度ログインをするだけで複数のシステムやアプリにアクセスが可能になります。

この記事では「SSO(シングルサインオン)」の仕組みと、Salesforceとの連携方法についてわかりやすく解説します。

また、Salesforce は2022 年 2 月 1 日より、Salesforce 製品 へのアクセスに MFA(多要素認証)の使用を必須条件としています。

今後Salesforceの導入を考えている方や、MFA(多要素認証)の対応方針が決まっていない方もご一読ください。

SSO(シングルサインオン)の導入/連携メリット

SSO(シングルサインオン)のメリット

  • システムごとにログインを行う必要が無くなるので、必要な情報にアクセスしやすくなります。
  • すべての認証情報を一元管理できるので、認証情報の使いまわしを防ぐことができてセキュリティを強固にできます。
  • 一元管理であるため認証情報の管理が容易です。システム管理部門の負担軽減に繋がります。

連携のメリット

  • SalesforceとSSO(シングルサインオン)を連携すると、Salesforceにログインするたびに認証情報を入力する手間がなくなり業務が円滑に進みます。特に、営業やカスタマーサポートなど、リアルタイムで情報を扱う部門にとっては、大きな時短になります。
  • SSO(シングルサインオン)はSalesforceだけではなく、ERP(Enterprise Resource Planning)やマーケティングツールなど、他の業務システムとも簡単に連携できるのが強みです。これにより、複数のツールでのデータ管理が一元化され、情報の共有が簡単になります。
  • 社員が退職した場合に退職者のアクセス権を一括で無効化できます。これにより、不正アクセスのリスクを大幅に減らすことができ、セキュリティ強化に繋がります。

SalesforceとSSO(シングルサインオン)を連携させるためのステップ

1. 認証基盤を選ぶ

SSO(シングルサインオン)を使うための認証基盤を選びます。

認証基盤にはいくつかの選択肢があり、それぞれ特徴があります。自社のシステムや規模に合ったものを選ぶのが大切です。

例えば以下のような選択肢があります。

  • Microsoft Active Directory(AD)
    • Microsoft製品を多く使っている企業に最適です。ADは企業内のユーザー管理を効率的に行えるため、特にオンプレミス(社内設置型)のシステムに向いています。
  • Okta
    • クラウドサービスを多く活用している企業に便利です。Oktaはクラウド上でSSO(シングルサインオン)を管理できるので、オフィス外でもアクセスしやすくなります。
  • Azure AD
    • Office 365やMicrosoftのクラウド環境を利用している企業には強力な選択肢です。Microsoft製品と連携が容易なため、Microsoftのエコシステムを活用している企業に特におすすめです。

2. Salesforceと連携させる

選んだ認証基盤をSalesforceに設定します。Salesforceの設定画面にアクセスして、認証基盤との連携情報を入力します。

具体的には、SAML(Security Assertion Markup Language)を利用した認証情報の設定が必要です。

設定後、認証基盤にログインするとSalesforceにもアクセスできるようになります。

以下は設定の一例です。

[設定] > [ID] > [シングルサインオン設定]

「SAML シングルサインオン構成」新規ボタン押下後の画面

3. 継続的に運用/管理する

SSO(シングルサインオン)を導入した後も、ユーザーアカウントやセキュリティ設定を定期的に見直すことが大切です。

Salesforceでは、「Salesforce Authenticator」を使って簡単にMFA(多要素認証)を設定できるので、セキュリティをより高めることができます。

以下は設定の一例です。

[設定] > [ID] > [ID検証]

[設定] > [ユーザー] > [プロファイル]

MFA(多要素認証)を追加したいプロファイルを編集

Salesforce Authenticator画面

 

MFAに関してさらに詳しく知りたい方はSalesforce公式サイトのSalesforce 多要素認証をご覧ください。

まとめ

SalesforceとSSO(シングルサインオン)を連携させることでログインにかかる時間を削減でき、Salesforceをはじめとする各種システムへのアクセスが容易になります。

これにより、企業全体の生産性が向上し、システム管理部門の負担も軽減されます。

最後に「SSO(シングルサインオン)の導入が難しそう…」と感じている方もご安心ください。専門のサポートチームがご支援いたします。まずはお気軽にご相談ください!

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