Salesforceのデータバックアップ方法を紹介!そもそもバックアップは必要?

技術コラム

Salesforceのデータバックアップ方法を紹介!そもそもバックアップは必要?

Salesforceを導入するにあたって、データのバックアップの必要性や方法について気になる方は多いのではないでしょうか。

DX化への移行が進む昨今では、多くの企業でデジタルシステムの導入や紙書類のデータ化が進められています。

企業の保有するデジタルデータへの重要性の認識が高まる一方で、そのデータ量は膨大に増え続け、仮に自然災害やサイバー攻撃などでデータが破損・消失した場合に受けるダメージは計り知れません。

こういったデータ損失の被害を最小限に食い止めるために、今やデータのバックアップは企業運営に不可欠な要素となっています。

そこで本記事では、データバックアップの重要性や、Salesforceにおいてのデータバックアップ方法についてご紹介します。

データバックアップの目的と必要性

バックアップとは、デジタルシステムのデータやプログラムなどを、破損・盗難・紛失などの不測の事態に備えて、複製データを別の場所に保存することを意味し、主に「システムバックアップ」と「データバックアップ」の2種類に分けられます。

システムバックアップは、稼働中のシステムとは別に、同じシステムをもう1つ構成してバックアップを取る方法です。

データのみならず、OSやプログラムなども含めてシステム稼働に関わるもの全てをバックアップ取ることで万が一の事態に備えられます。

一方で、データバックアップは、上記のシステムバックアップとは異なり、データのみに特化した複製・保管の方法です。

本記事では、後者の「データバックアップ」について重点的に取り扱っていきます。

データバックアップの目的は、大きく以下の2つあると言われます。

  1. データの避難
  2. データの保全

データの避難

1点目は、損失した際の保険として重要なデータを避難しておく目的でバックアップを行います。ここで言うデータには、システムの設定も含まれます。

データを損失する理由はさまざまです。

  • 自然災害
  • コンピュータウイルスやハッキングといった内外部からのサイバー攻撃
  • プログラムやサーバの不具合・故障
  • ヒューマンエラー

などが主な原因例として考えられます。

たとえ、どんなに万全策を講じてデータ維持の体制を整えていたとしていても、上記のようなインシデントは発生し得るもので、100%防ぐことは困難です。

従って、データを損失してしまった後でも企業活動を滞りなく継続していくためには、あらかじめデータ損失することを想定して、別の場所に避難させておくことが必要です。

データの証拠保全

2点目は、データの証拠保全の目的として行うものです。これは企業の内部監査という目的も大きく含まれています。

バックアップデータは、機密情報の持ち出しや顧客情報の漏えい、情報の改ざんなど企業に多大な損害を与えるような不正行為が発生した際の監視や証拠保全として機能します。

例えば、何らかのシステムトラブルや不正ユーザーによる情報改ざんの疑いなどが発生した際に、バックアップしておいたデータと既存データを比較することで実態の調査が図れます。

Salesforceのデータバックアップ方法

データバックアップの目的と必要性について踏まえた上で、ここからはSalesforceにおけるデータバックアップ方法について解説していきます。

Salesforceには、さまざまなバックアップのための機能が備わっていますが、データをバックアップする場合、基本的にはデータをエクスポート(出力)します。

システムを提供するSalesforce側でも、障害復旧の対策としてデータのバックアップを保持しています。ただし、これは最終手段であり、あくまで利用者側で独自にデータのバックアップを行っておくことが求められます。

Salesforceでは、バックアップを行いデータを復元する手段として、データローダやAPIなどのツールがいくつか用意されています。

データエクスポートサービス

データエクスポートサービスは、ユーザインターフェースを使用して、データを手動または定期的にエクスポートできるサービスです。

エクスポートを行う定期スケジュールを設定する場合、タイミングを週単位(7日ごと)または月単位(29日ごと)から選択できます。

バックアップのみならず、別のシステムにデータをインポートする場合にも、データエクスポートツールは活用できます。

データローダ

データローダは、Salesforceのデータを一括でインポート(入力)またはエクスポート(出力)するためのクライアントアプリケーションです。

Salesforceを運用する過程で、プログラムや項目の設定変更の誤りによってデータが乱雑化するリスクがあります。

ユーザーがデータを誤って削除または変更を行うことがあるように、システム管理者や開発者など高度なシステム権限を有するユーザーが、設定を誤って変更する可能性があります。

こうしたシステムの根幹に関わるような複雑な変更は、復旧させることが簡単にはできないため、変更以前の設定を復元する必要が生じた場合には、素早く切り替えができるように、こまめにデータの複製を取っておくことが重要です。

データローダを利用して、定期的に自動バックアップと、組織で大規模な変更を行う前の段階には、手動のバックアップを行うことをおすすめします。

レポートのエクスポート

Salesforceには、データ分析ツールが備わっており、レポートを自由自在に作成できます。

例えば「前期にA部門から創出された収益はどれくらいか?」のようなビジネス上の分析データを貴重なレポートとして可視化できます。

このレポートはエクスポートが可能であるため、バックアップとして定期的に外部に保存しておくと良いでしょう。

まとめ

今回はデータのバックアップの重要性や、Salesforceのデータのバックアップ方法についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

業務システムのSalesforceをはじめとしたクラウドサービスへの移行が進む昨今において、データバックアップはサービス利用企業の責任による複製・管理が求められるケースが多く、非常に重要となります。

そのためSalesforceの導入においては、総合的なデータの管理およびセキュリティ対策の一環として、データのバックアップ戦略を立てることが重要です。

現場の利用ユーザーが誤ってデータを削除した場合など、データを削除前の状態に復元する機会は少なからず発生するため、あらかじめ定期的にバックアップを取る体制を整えておきましょう。

バックアップには、大きな業務負担やコストが生じるイメージがありますが、Salesforceを利用することによって、データのバックアップにかかる負担やコストの削減が期待できます。

本記事が、Salesforceを導入しバックアップ対策を行う上で参考になれば幸いです。

Salesforceの導入を検討中の方はサンブリッジにご相談ください

サンブリッジが提供するSalesforce導入支援サービスでは、お客様の現状の業務用件や目指すゴールをヒアリングし、システム設計から実装までを行います。

導入後のトレーニングまでを含むきめ細やかなサービスを一貫して実施することにより、Salesforceの活用向上と導入の効果を最大化します。カスタマイズは拡張、開発も必要に応じてご対応いたします。

Salesforceの導入を検討中の方は、ぜひ一度、サンブリッジまでご相談ください。

 

【SFA/CRM比較表】
SFA(営業支援システム)の選び方5つのポイント解説機付き

自社に最適なもの選ぶ際に特に検討したいポイントを解説しながら、Salesforceを含む代表的なSFA/CRMのサービスを比較表にしてまとめした。

関連記事