クラウド型の顧客管理システム(CRM/SFA)のおすすめはどれ?営業に役立つシステムの特徴と選び方、導入後の課題解決までわかりやすく解説!

技術コラム

クラウド型の顧客管理システム(CRM/SFA)のおすすめはどれ?

はじめての顧客管理システム導入、選び方のポイント

顧客管理システム(CRM/SFA)を導入するにも、数あるシステムから選ぶ際の基準や注意点が判らないという声をよく耳にします。そんなお悩みをお持ちの方に向けて、まずは顧客管理システムの選び方のポイントを解説します。

何のために導入するのかを明確にする

DX、つまりデジタルトランスフォーメーションの推進が叫ばれている昨今、顧客管理システムを導入することが目的になってしまい、いざ導入が済んで活用する段階になるとどうすれば良いのか判らなくなってしまうといった状況が少なからずあるようです。

また、目先の課題解決だけを目的にして顧客管理システムを導入した場合、長く運用していくうちにあらたな課題が発生し際に対応できなくなることもあります。短期的な目的を通して、長期的に自社をどんな状態にしていきたいのかを整理したうえで、それを実現できる機能を備えたシステムを検討しましょう。

クラウド(SaaS)型か、オンプレミス型か

顧客管理システムには、大きく分けてオンプレミス型とクラウド型があります。
オンプレミスとは自社でサーバーを用意・管理し、システムも自社専用に構築します。自社専用なのでカスタマイズも制限なく実装できる点はメリットですが、初期構築費用や保守管理の運用費用がかなり高額になります。

また、システム管理者の高齢化や退職によって、最悪の場合誰も管理できる人がいなくなってしまうといったことも起こり得るほか、災害時にもサーバー故障などのリスクがあることから、近年ではクラウド(SaaS)型を選ぶ企業が増えています。

一方、クラウド(SaaS)型の場合は、既に用意されているシステムを利用するため、初期のコストや設定期間が比較的少なく済みます。短期間で利用を開始できる一方で、システム利用料として毎月課金が発生します。

また、後述のカスタマイズ性においてはオンプレミス型のほうが有利と言えるでしょう。

運用にあわせてカスタマイズできるか

クラウド型とオンプレミス型では、オンプレミス型のほうが自社専用の環境で作られているため、自由度の高いカスタマイズが可能です。運用面で特殊な管理が必要な場合はオンプレミス型が適していると言えますが、開発するにはかなりの時間と費用がかかります。

一方、クラウド型の顧客管理システムの場合、ある程度は自社運用にあわせて項目を追加・非表示にしたり、閲覧権限を設定したり、業務を自動化するなどのカスタマイズが可能です。こちらもカスタマイズする場合は開発費用と工数が必要ですが、比較的短期間・低価格で実現ができるため、中小企業やスピードを重視するエンタープライズ企業はクラウド型を選ぶケースが多いようです。

セキュリティ対策は万全か

オンプレミス型CRMはサーバーを自社内で管理するため、外部からはアクセスできないようになっています。そのため、PCがウイルスに感染したり情報漏洩のリスクが少ないことが特徴で、セキュリティの面では安全性が高いと言えます。

とはいえ、オンプレミス型でも情報漏洩のリスクはゼロにはなりません。たとえば社員がUSBなどの外部メモリに顧客データをコピーし持ち出しや紛失してしまうといった事故も実際に発生しており、皆さんもニュースで目にすることもあるでしょう。また、前述のとおり災害などでサーバーが破損し、顧客データを失ってしまうといったことも起こり得ます。

クラウド型CRMではそうした災害時にもデータ破損を避けることができ、万が一の時でもバックアップデータがあるので企業は大きな損害を被る心配がありません。ただし、クラウド型は外部からの不正アクセスやサイバー攻撃による情報漏洩のリスクがオンプレミスに比べると高くなりますが、システムの提供会社が常に変化するウイルスやマルウェアなどの脅威に対する対策をとっており、常に最新のセキュリティのもとで顧客情報を管理できるというメリットもあります。

社内ユーザーに定着するか

多くの企業において、システムを選定するのはシステム管理者の役割であることがほとんどですが、実際に利用する現場のメンバーに導入目的や企業のビジョンを充分に説明しないままシステムの導入を決めてしまうことで、活用が進まず定着しないといった問題が起こります。

導入するシステムが決まったら、ユーザーにシステムの利用目的と実現できることをしっかりと伝え、実際に活用するフェーズに入る際にはベンダーによる活用・伴走支援や勉強会、コミュニティを利用して、使い方を知ってもらうようにすることをお勧めします。

主要な顧客管理ソフト(SFA/CRM)を比較!

上記の5つのポイントに加え、主な顧客管理ソフトの特徴を比較した資料をご提供しています。
詳しくは以下よりダウンロードしてご覧ください。

資料ダウンロードはこちら
https://info2.sunbridge.com/wc-whitepaper-salesforce-how-to-choose.html

厳選!クラウドサービスでおすすめの顧客管理システム

顧客管理システムも多種多様なものがあり、どれを選べば良いのかわからないという方も多くいらっしゃることでしょう。
そこで、日本最大級のクラウド製品のレビューサイト「ITreview」に寄せられた各製品のご利用者様のリアルな声を参考にしながら、おすすめのクラウド型顧客管理システムを厳選してご紹介します。

顧客管理に必要なあらゆる機能がそろう「Salesforce Sales Cloud(セールスフォース セールスクラウド)」

CRM/SFAの代表格ともいえるツールで、日本のみならず世界中で最も多く利用されている顧客管理システムです。
「顧客情報を全方位で網羅する」という概念のCustomer 360により、商談や契約などの営業管理だけでなく、顧客サポートの状況や問い合わせ履歴、メール開封履歴などのマーケティング情報などあらゆるデータをSalesforce上に集約します。

顧客データは世界最高水準のセキュリティで保護され、外出・出張中も時間と場所を問わず必要な情報を確認・更新することができるため、日報を書くためにオフィスに戻る必要もありません。

また、SalesforceにはAppExchangeという専用のアプリマーケットが提供されており、精算管理や勤怠管理、プロジェクト管理などのさまざまな機能を必要に応じて連携させるだけで、開発なし・短期間で機能を拡張できるので、事業の成長に合わせて自由度高くカスタマイズができる点が大きな強みです。

サンブリッジがご提供するSalesforce一体型名刺管理「SmartVisca(スマートビスカ)」もAppExchangeアプリのひとつで、名刺から取り込んだ顧客データをSalesforceで活用する目的で多くの企業にご利用いただいています。

ITreviewに掲載されているユーザーの声では「CRMとしての機能が充実していて顧客情報管理に最適」「自社用に柔軟なカスタムができる」「運用次第でどこまでも役立つ」といった声がある一方で、「慣れるまでが大変で、時間がかかる」「便利だけど使い方がわからないことが多い」といった意見も散見されますが、独自の学習ツール「Trailhead(トレイルヘッド)」や活用ナレッジを共有しあう「ユーザ会」を無料で活用できるほか、ベンダー企業が提供する有償サポートを活用すればしっかり定着させることができます。

また、Salesforceは年に3回バージョンアップが行われ、自動的に最新の機能が提供される点も大きなメリットと言えるでしょう。

提供会社:株式会社セールスフォース・ジャパン
カスタマイズ性:◎
セキュリティ:◎
定着性:△

ITreviewに寄せられたSalesforce Sales Cloudのレビュー一覧
https://www.itreview.jp/products/salesforce-sales-cloud/reviews

顧客管理や出張申請、業務日報など幅広く活用できる 「kintone(キントーン)」

kintoneは業種や部門ごとに最適化されたサンプルのアプリケーションが100以上用意されており、業務にあわせた独自のアプリもプログラミングなしで作成できるため、社内にIT部門がない企業でも導入しやすいツールです。

作成できるアプリは顧客管理やスケジュール管理、プロジェクト管理、勤怠管理、タスク管理、問い合わせ管理など多岐にわたり、必要に応じてアプリを作成できる点に加え、豊富なプラグイン(有料/無料どちらもあり)が提供されているため拡張性に優れています。セキュリティ面においては政府が定めるセキュリティ基準を満たしており、顧客情報を安全に管理できます。

ユーザーの声では使いやすさを評価する一方で、プログラミング不要でアプリを作成できるがゆえに、高度な処理が必要な場合は対応が難しくなってしまうといった点や、専門システムの機能には及ばないといった点においては課題もある、との意見も目立ちました。

提供会社:サイボウズ株式会社
カスタイマイズ性:◎
セキュリティ:◎
定着性:〇

ITreviewに寄せられたkintoneのレビュー一覧
https://www.itreview.jp/products/kintone/reviews

オンラインコミュニティを活性化させる機能が充実「commmune(コミューン)」

commmuneは既存顧客との関係構築・深耕に貢献する顧客コミュニティをノーコードで構築し、LTV(ライフタイムバリュー/顧客生涯価値)の最大化に貢献するシステムです。

メールや電話、チャット、お問合せフォームなどさまざまなチャネルで発生する顧客とのコミュニケーションを集約するとともに、ユーザーどうしのコミュニケーションを活性化させることで顧客満足度の向上、サービスの継続利用率アップに貢献します。

顧客の基本的な情報管理も可能ではあるものの、すでにご紹介したSalesforceやkintoneのような見込客の発掘や営業面の強化は得意ではなく、既存顧客のアクティビティ(行動)の記録と共有、サポートチームの対応履歴を蓄積・管理したり、顧客満足度の可視化・管理することに強みを持っています。

ユーザーの声からは「サポートが手厚く充実しており、安心して利用できる」「ユーザーコミュニティ構築・運営に非常に効果的」との意見が多くありました。

提供会社:コミューン株式会社
カスタイマイズ性:〇
セキュリティ:〇
定着性:◎

ITreviewに寄せられたcommmuneのレビュー一覧
https://www.itreview.jp/products/commmune/reviews

使いやすさに定評がある「Mazrica Sales(マツリカ セールス)」

Mazrica Salesは営業・マーケティングに必要な顧客情報・ドキュメントを一元管理できる営業支援ツールです。

Webフォームの作成やメール一括配信、名刺管理機能、案件管理、分析レポート機能など、業務効率を高める機能を多数搭載しており、使いやすさを追求した画面設計で使うことができます。

各営業メンバーが持つ商談の進捗状況を視覚的にとらえることができる点や、プランによってはAIによる予測も可能なため、属人的な営業から脱却できない企業ほど利用効果は大きいと言えるでしょう。

ユーザーの声には、「直観的に使える機能が充実しているし、営業の状況が一目瞭然で把握できてとても良い」「サポートが手厚く相談ごとにも早急に対応してもらえてスムーズに導入できた」「多種多様なAPI連携に対応しているところがいい」といった評価がされています。カスタマイズは契約プランによって対応可否が分かれるので、事前に確認することをお勧めします。

提供会社:株式会社マツリカ
カスタイマイズ性:〇
セキュリティ:〇
定着性:◎

ITreviewに寄せられたSensesのレビュー一覧
https://www.itreview.jp/products/senses/reviews

顧客ロイヤリティの向上に役立つ「coorum(コーラム)」

coorumはコミュニティ運営や顧客ごとに最適化したコンテンツ提供により顧客満足度向上・LTVを最大化させるための顧客管理ツールです。

サービスや製品に対する自社顧客のリアルな声を収集することは顧客との関係値が大きく影響しますが、coorumではコミュニティ運営により顧客とのコミュニケーションを活性化し、満足度や改善希望点などをヒアリングしやすくなるほか、ロイヤル顧客の興味関心を分析し売上アップにつなげる施策に活かすことができます。

ユーザーの声からは「ノーコードでコミュニティページを作成できるので便利」「機能の拡充スピードが速く、新機能を利用できる」「サポートの対応の速さと質が良くて助かる」「アンケート機能を活用することで社内コミュニケーションの活性化にも役立っている」という声もありました。

VoC(顧客の声)を集めるのに苦労している企業やLTVの向上を目指したい企業が持つ課題解決に貢献してくれそうです。

提供会社:株式会社Asobica
カスタイマイズ性:〇
セキュリティ:〇
定着性:◎

ITreviewに寄せられたcoorumのレビュー一覧
https://www.itreview.jp/products/coorum/reviews

お問い合わせと対応状況を一元管理「Zoho(ゾーホー) CRM」

Zoho CRMは全世界で5千万人以上が利用するCRMで、営業支援やマーケティングオートメーション(MA)、見積や請求書を一元的に管理できる機能を備えています。

営業案件の進捗状況を一つの画面で確認でき、条件に合致する案件を絞り込むフィルターとソート機能を搭載しています。Zoho CRMを活用することで、商談化率の向上、営業一人当たりの売上高も向上したというデータが出ています。

ユーザーの声からは「業務内容の変化に合わせて、使わなくなった項目は削除し、今必要な項目に絞って活用できるので作業効率が上がったと感じている」「SFAとCRMが程よく融合された自由度の高い営業支援ツール」「他CRMからのデータインポートが簡単にできて良い」「コストパフォーマンスが良いCRMだと思う」など多角的に高い評価を得ている一方、提供元が海外のツールであるためマニュアルやコミュニティが英語だったり、わかりづらいといった課題もあるようです。

提供会社:ゾーホージャパン株式会社
カスタイマイズ性:◎
セキュリティ:〇
定着性:〇

ITreviewに寄せられたZoho CRMのレビュー一覧
https://www.itreview.jp/products/zoho-crm/reviews

クラウド型の顧客管理(CRM)システムのおもな機能

クラウド型の顧客管理システムでは、顧客データの蓄積・共有はもちろん、売上予測や顧客分析、問い合わせとサポート対応履歴の管理、請求書や営業資料などのファイル共有なども可能です。どこまで機能が充実しているかはシステムによって異なりますが、ここでは代表的な機能をピックアップしてご紹介します。

顧客情報の一元管理・検索・社内共有

これらの機能はクラウド型に限らずオンプレミス型でも実現できますが、クラウド型のほうがより柔軟に管理することができます。

顧客のニーズや購買プロセスは時代とともに変化しつづけており、それにあわせて顧客管理システムも柔軟に変化していかなければなりません。

たとえば、管理する項目の変化や検索対象を変更したいといった要望が社内から出たとしましょう。オンプレミス型の場合はそうした変化に対応する場合は時間と費用をかけて改修する必要がありますが、クラウド型の場合は社内のシステム管理者に依頼すれば数日あれば完了し、コストもシステム管理者の人件費を除いてかかることはまずありません。

拠点が複数ある企業の場合でも、クラウド型なら顧客情報を素早く共有・一元管理することができます。

また、後述でご説明する外部アプリケーションとの連携により機能を拡充することができ、ユーザーの需要に合わせた柔軟な顧客管理がしやすいのがクラウド型の特徴です。

外出先・出張先からでもデータ閲覧・編集

クラウド型の顧客管理システムでは、インターネットさえあれば顧客管理画面にログインして情報を確認・更新・共有することができます。

外出先や出張先から営業日報を書くためにオフィスに戻る必要もなく、時間と場所に縛られない働き方を実現できます。これにより、メンバー間で素早い情報連携と共有ができ、業務生産性が大きく向上するとともに、顧客満足度や従業員満足度の向上につながります。

ただし、カフェなどで提供されているフリーWi-Fiでは不特定多数の人がアクセスし、通信内容を表示・解析できてしまう「不正傍受」や、なりすましのアクセスポイントの設置による「フィッシング詐欺」などがあり、セキュリティ面でリスクが生じる場合があります。

これに気づかずアクセスしてしまうと、顧客情報の流出などのインシデントにもつながりかねないため、必ず会社から支給されているモバイルルーターを使用するか、自宅やオフィスなど安全なWi-Fiを使用するようにしましょう。

複数メンバーでの共同編集

たとえばExcelやaccessなどで顧客管理をしている場合、複数の人が同時にファイルを開いて編集することはできませんが、クラウド型なら多くのメンバーが同時に顧客情報にアクセスし、必要な情報をすぐに確認・更新できます。

PCはもちろん、スマホやタブレットからもアクセスができるため、外出先でも手軽に情報を確認し、業務のスピードアップを実現します。

メールの一括配信・個別配信

顧客データから特定の条件に合致する顧客のみをリスト化し、それらの顧客にのみ一括でメール配信をすることができます。 宛名の会社名や氏名は顧客一人ひとりのデータから自動的に表示させるため、メール1件1件を手動で送る必要がありません。

手動の場合、宛先のメールアドレスや企業名・氏名に間違いはないかを都度確認しなくてはなりませんが、顧客データを活用すればそうした手間もなくせるのです。

営業活動履歴の蓄積と管理

営業担当者がお客様とどのようなやりとりをして、どのようなプロセスを経て受注・失注しているのかを把握することは難しく、すべて営業担当者の頭の中に入っていて社内にノウハウが蓄積されていないという企業はまだまだ多く存在しています。

顧客管理システムには「いつ、誰が、どの顧客とどんな話をして、どんな資料を送ったのか」を蓄積することができます。マネジメントがそれらの活動履歴を確認して改善のアドバイスをしたり、営業担当者の異動・退職の際にもメールの配信履歴を含めどのような営業活動をしていたのかをシステム上で引き継ぐことができるようになります。

外部システムとの連携で名刺・請求・勤怠なども一元管理できる

上記でご紹介したとおり、クラウド型の顧客管理システムは外部システムとの連携により必要な機能を手軽かつ素早く導入することができる点が大きなメリットです。ここでは、外部システムとの連携によって得られるメリットを簡単にご紹介します。

名刺管理をCRM/SFAと連携させると営業活動のムダをなくせる

名刺管理システムはCRMと連携させずに単体で使うことももちろん可能ですが、連携させることで顧客データを常に最新・最適に管理することができます。手入力で顧客情報を登録する必要がなくなり、入力ミスの心配もなくなるため、営業活動にまつわるムダを省くことが可能になるのです。

また、過去に誰がどのお客様と名刺交換をしたのか、同じ企業内にどれだけ人脈があるのか、それらの人物とどのような商談・コミュニケーションをしてきたのかを集約・共有することで、営業活動の生産性を高めることができます。

【事例】SmartViscaを活用し名刺の手入力を効率化、年間約4,200時間の営業工数削減に成功

請求管理をCRM/SFAと一元管理するとミス削減・工数削減ができる

CRMのなかには、営業部門が作成した見積りや契約書などのドキュメントも一元管理できるものが多く存在します。そうしたシステムと請求管理を連携させれば、見積りデータをもとにクリックひとつで請求書を発行でき、作業時間・確認時間の削減に役立ちます。

また、顧客の契約形態にあわせて請求書作成のタイミングを管理できるので請求漏れや二重請求、計算間違いなどの人的ミスを防ぐことができます。

CTIをCRM/SFAと一元管理すると顧客満足度の向上につながる

CTIとは「Computer Telephony Integration」の略で、コンピュータに電話機やFAXを連携させ、コールセンターの業務効率化をはかる技術です。 顧客データベースに情報がある顧客から受電した際に、電話番号をもとに顧客情報を自動的に表示させ、その顧客の購買履歴や契約期間、サポート履歴などを確認することができます。

確認のために顧客を待たせる必要もないので、顧客満足度の向上やオペレーターの作業効率向上に役立ちます。

【事例】BIZTELとSmartViscaを連携し、 Salesforceで一元管理された顧客情報のさらなる活用を推進

生産管理をCRM/SFAと一元管理すると在庫の管理コストを最適化できる

顧客データに集約された商談データから、いつ頃・どの商材で・どれくらいの生産量が必要などかを予測をたてて、最適な在庫数を確保することができます。これにより、管理スペースにかかるムダなコストを省くことができるとともに、余剰在庫の廃棄にかかるコスト削減にもつながります。

プロジェクト管理をCRM/SFAと一元管理するとプロジェクトの進捗や利益状況を可視化できる

営業側で商談成立した際に、プロジェクトを担当する部門に当該の顧客情報と予算・提案内容等をリアルタイムに共有し、スピーディにプロフェクトを開始できます。

また、プロジェクトの進捗状況や利益状況を可視化し社内で共有することで、トラブル防止や業務改善に役立てることができます。

そもそも、顧客管理ってExcelやスプレッドシートではダメなの?

無料でできる顧客管理として、顧客情報をExcelやスプレッドシートに記録している企業も多いことでしょう。 企業情報や担当者の個人情報程度ならばExcelやスプレッドシートでも管理できますが、顧客にまつまわる営業活動の記録や商談管理、書類管理といった面では適しているとは言えません。

まずセキュリティ面で大きなリスクがあるだけでなく、顧客数が増えれば増えるほどファイルが重くて開けない、ファイルが破損してしまった場合の損失が大きいといったデメリットがあります。

顧客管理システムがビジネスにおいて重要な理由

いまや企業にとって、顧客管理システムは顧客から選ばれるためには必須アイテムと言えます。
その理由を具体的に見ていきましょう。

顧客を知ることで売れる商品やサービスを把握できる

営業担当者やカスタマーサポートが受けた顧客からの要望や評価を顧客管理システムに記録・社内で共有することで、自社製品やサービスにおいて顧客のニーズをとらえた改善や新商品のリリースが可能になります。

こうして常に改良を重ねることによって、競合企業に負けない強いビジネスを作り上げていくことが可能になります。

見込客の対応漏れや取りこぼしを防止できる

見込客一人ひとりに対して、誰が・どのような対応をして、次はいつ・どのような対応を予定しているのかといった情報は営業担当者の頭の中だけにある、といった状況が貴社でもあるのではないでしょうか。

たとえば営業担当者が忘れてしまった場合や、退職や病気などで対応が出来なくなってしまった場合は見込客を逃してしまうことにもつながります。

顧客管理システムに見込客の情報や営業活動を一つひとつ記録・管理することで、対応期限が過ぎたものはアラートで通知したり、万が一のケースの時にも代理の営業担当者が対応することで、そうした機会損失を防ぐことができます。

顧客との関係構築と維持により、リピート率を高める

顧客の基本情報や嗜好、購買履歴のデータを蓄積し、最適な情報配信を行うことで顧客からの信頼獲得と良好な関係を構築し、製品やサービスのリピート率を高めることができます。

これは担当者が変更になった場合でも変わることが少なく、企業やブランドそのものへの信頼と好感度の現れとなります。

営業やマーケティング、請求関連などの業務を効率化できる

顧客管理システムに取引先の情報を集約することで、Excelなどのオフィスソフトや個別のシステムでの二重管理が不要になります。経理担当者が請求書を発行する際にも、営業が登録した商談データをもとに自動で必要なデータが連携され、入力漏れや誤表記などの人的ミスの削減、時間短縮といった形で業務を効率化できます。

顧客データを分析することで経営判断を加速・強化

顧客管理システムのなかには、システムに蓄積した顧客の業種や部門、売れている製品やサービス、時期、営業担当者などを集計するレポート・ダッシュボード機能がついているものもあります。

Excelやaccessなどで手集計すると入力漏れや入力違いによってデータの精度が落ちたり、最新のデータが含まれていないことによって正確な分析ができなくなりますが、システムを活用すれば正確かつリアルタイムに集計・分析することが可能になります。

顧客管理システム導入後によくある課題

使い方がわからない

本記事前半の「社内ユーザーに定着するか」でもご紹介しましたが、システムを導入して利用を開始する段階になると、どの機能から使えば良いのか判らない、各機能の使い方を知らないといった課題が発生しがちです。システム部門とユーザー部門との間で利用目的や活用法が共有されていないとそうした課題が生じやすくなるため、まずシステムを提供するベンダーから操作方法や活用方法に関する勉強会を実施してもらい、システムを利用するすべてのメンバーに利用目的や操作方法と手順を共有するようにしましょう。

なお、サンブリッジではチケット制のサポートプランをご用意しており、勉強会を実施する際にはマニュアルもあわせてご提供しています。詳しくは以下よりご相談ください。

▼サンブリッジのSalesforce活用・定着化支援
https://www.sunbridge.com/solution/salesforce/salesforce_support/

顧客データの入力負荷が大きい

顧客データは顧客管理システムの核となる最重要要素です。しかしこの顧客データを手入力で一つひとつ登録しており、なかなか蓄積できていないという企業も少なくありません。

そうした場合、手入力に業務の8%もの時間を費やしているとも言われており、手入力の負荷を軽減するために名刺管理システムと顧客管理システムを連携させてデータ蓄積を自動化する企業が増えています。

これにより、顧客対応の時間を増やしたり、メール配信対象の母数が増えることで成果につながりやすくなったり、残業時間を削減するといったメリットが生まれます。

手入力で顧客情報を登録したことでデータに誤りがあり活用できない

手入力で登録すると、一定の確率で入力ミスがどうしても発生してしまいます。

メールアドレスが1文字でも間違っているとメール配信には使えなくなり、同一の顧客データが後日登録された場合もメールアドレスが一致しないと同一人物とみなすことができず重複して登録され、数が多ければ多いほどメンテナンスに手が回らず「データが汚れた状態」になってしまうのです。

顧客データが更新されず業務に活かせない

取引先の社名変更や移転、吸収合併や倒産のほか、顧客の人事異動や退職、組織体制変更などによって、顧客の情報はめまぐるしく変わり続けており、データを更新しなければ半年~1年ほどで顧客データは使えなくなってしまうとも言われています。

まとめ

クラウド型顧客管理システムを選定・導入するにあたり、重視したいポイントをご紹介しました。
各製品ごとに操作性やデータ拡張性などが大きく異なりますので、まずはトライアルなどを活用して自社に合う製品がどれなのかを体験してみることをおすすめします。

名刺管理と顧客管理がセットになったSmartVisca(スマートビスカ)

上記でご紹介した顧客データに関する課題は、Smartviscaひとつで解決できます。Salesforce一体型なので、名刺やオンライン名刺から顧客データを取り込み、顧客データを自動/手動で新規登録・更新。名刺管理以外にも顧客データを活用して営業活動の生産性を高めたり、自社従業員の管理にも役立つ機能を標準搭載しています。

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