Salesforceのリードとは?
活用方法と取引先責任者との違いについて解説

技術コラム

Masumi Sora

Salesforceのリードとは?
活用方法と取引先責任者との違いについて解説

Masumi Sora

いざSalesforceを導入してみたけれど、リードの使い方がいまいちわからない…。取引先責任者というものもあるけど違いは何?など様々なリードに関するお悩みを聞きます。

今回は「そもそもリードって何?」「どのように活用するのか?」「活用する際に気を付けるポイントは?」「取引先責任者との違いは?」などあるあるな疑問について解説していきたいと思います。

Salesforceのリードとは何?:

商品やサービスに興味を持っている人のこと

Salesforceのリードとは、「商品やサービスに興味を持っている人」を指します。Salesforceのリードとして登録されている時点では商談は発生しておらず、以下のような状態の見込み客です。

  • 自社商品紹介ページからお問い合わせフォームを送信した見込み客
  • 展示会で名刺を獲得し自社ハウスリストに追加した見込み客
  • メルマガのリンクから商品問い合わせを行った見込み客

ポイントとしては、まだ商談に発展していないため、実際にはお会いしていない見込み客がほとんどであり、これから案件創出をしていけるのか見極めるフェーズにあるということです。

ここから、案件創出を行なっていくために、リードの状態である見込み客に対してさまざまな施策を打ち、自社サービスに対する興味関心を育てていき、商談化を目指していくことになります。

Salesforceのリードを活用してアポイント獲得するまでの流れ:

リードから商談が創出されるまでの一般的な流れ

リードから商談が創出されるまでの流れを整理すると、下記のような流れになるのが一般的です。

  1. 自社サービスによって解決できる課題を抱えている潜在顧客に、広告やWEBコンテンツなどで自社サービスを認知・好感を持っていただく
  2. 自社サービスに好感を持ち、お問合せをしていただくことで個人を特定する
  3. 特定した見込み客の中でも、興味関心が高い顧客を分類、スコアリングして受注確度が高い見込み客を見極め、ターゲティングを行う
  4. 受注確度が高い見込み客に対してインサイドセールスがアポイントメントを取りフィールドセールスにトスアップをする
  5. フィールドセールスが見込み客とアポイントメントを実施し、商談を進めていく

Salesforceでは、1〜5を管理するために以下のようなシステムがあります。

1〜5をSalesforceで実現する場合

Account Engagementでリードを自動登録(1→2)

お問い合わせなどで個人を特定しても、その度にSalesforceに手動で入力していたら効率が悪いです。そこで、Account EngagementというSalesforceから提供されているMA(マーケティングオートメーション)ツールを使用されるのがおすすめです。

Account Engagementを使用することによって、お問合せフォームを通過した見込み客などを自動でリードに登録することができます。

Account Engagementでナーチャリングを自動化(3)

Account Engagementには

  • シナリオに基づいた特定のリストに向けたメールの一括自動送信
  • オートメーション機能、完了アクションなどの自動化機能によるリード評価の自動化
  • クッキー紐付けによる見込み客の行動追跡
  • Salesforceキャンペーンとの連携によるマーケティング施策の自動集計および効果の可視化

などのような機能があり、リード評価およびナーチャリングの自動化や見込み客の行動追跡、マーケティング施策の可視化なども行えます。

※Account Engagement(旧Pardot)についてはこちらの記事を参考にしてください

確度が高いリードに対してインサイドセールスが架電(4)

Account Engagementによってナーチャリングし、確度が高くなったらインサイドセールスが架電を行います。リードの評価情報や問い合わせフォームの記入内容などは、Account Engagementからリードへ連携することができるので、架電をする際の情報にも困りません。

また、架電結果やリードから得た情報は、Salesforceの活動という機能を使って記録することが可能です。

アポイントメントが取れたら取引開始の機能を使って商談を管理(5)

インサイドセールスが架電をした結果、アポイントメントを取れたら、リードの「取引開始」機能を使ってフィールドセールスにトスアップを行います。「取引の開始」の機能を使うことで、リードを「取引先責任者」に変換します。また、リードの会社情報を「取引先」として登録し、「商談」レコードを作成することで、フィールドセールスが商談管理を行えるようになります。

取引開始の機能

リードから取引開始をして昇格させることにより、リードに記録している見込み客の会社情報(取引先)、見込み客情報(取引先責任者)、商談情報(商談)を一気にSalesforce上に作成・登録することができます

取引先の画面

画像のように、見込み客の会社関連情報を登録することができます。リードの時にお問合せフォームなどで登録してもらった会社の情報をそのまま引き継げます

取引先責任者の画面

画像のように、見込み客の関連情報を登録することができます。リードの時にお問合せフォームなどで登録してもらった見込み客の情報をそのまま引き継げます

商談の画面

見込み客から発生した商談の情報を管理することができます。商談がどこまで進んだのか、売上見込みや受注金額はいくらなのかなどを一目で確認できます

Salesforceのリード管理で気をつけたいポイント

質の良いリードをフィールドセールスにトスアップすることが重要

フィールドセールスにトスアップするリードは、受注確率が高く質の良いリードである必要があります。なぜならば、質の高いリードを選定できるようになれば下記のようなメリットを生むからです。

  • 営業先のターゲットを戦略的に絞り、優先順位付けすることで営業活動を効率化し、利益率を高める
  • 受注率を高めることで成果を出しやすくなり、フィールドセールスのモチベーションをアップさせる

反対に、受注に繋がらない質の悪いリードを営業に渡してしまうと、成果に繋がらないばかりか営業からの不満が生まれ、円滑に業務を回していくことが難しくなってしまうでしょう。

また、「どんなリードなら受注まで辿り着けるのか?」の具体的な評価基準は、マーケティング部門だけで一方的に定められるものではなく、フィールドセールス部門とのすり合わせも不可欠です。

そのため、マーケティング部門とフィールドセールス部門で、何を「質の良いリード」と評価するかの基準について認識合わせを行い、定めた基準に基づく「質の良いリード」をマーケティング部門がフィールドセールス部門にトスアップすることが大事になります。

リードと取引先責任者の違い:

案件化をして商談が進んでいるかどうか

リードと取引先責任者の違いについてはよく質問されるのですが、Salesforceの定義に基づき一言で表すなら「取引開始をして商談が発生しているかどうか」が違いになります。(※一部例外は発生する場合があります)

Salesforceで定義されているリードは一般的なマーケティングプロセスにおいてMQL(Marketing Qualified Lead)と呼ばれ、取引開始をするまではマーケティング部門が管轄し、評価をしていく見込み客になります。一方、取引先責任者はSQL(Sales Qualified Lead)と呼ばれ、商談化する価値があるとフィールドセールスが判断した見込み客なので、フィールドセールスが管轄し、商談を進めていきます。

リードというと、上記の内容をどちらも含んで管理されている会社様も多い印象です。導入を検討されている方は「リード」と「取引先責任者」の違いを理解して活用を考える必要があります。

取引先責任者は受注確度がリードに比べて高い

取引先責任者は商談まで辿り着いている見込み客です。そのため、リードに比べて受注確度が高いです。一方リードに関しては、まだ自社サービスに興味を持ち始めたばかりであることが多いので、これから評価・ナーチャリングを行う段階にあり、受注確度は高くありません。明確に見込み客としての質に違いがあるので、リードと取引先責任者を分けて管理することが重要です。

最後に

いかがでしたでしょうか。リードと取引先責任者の違いや活用方法については悩まれる方も多いです。今回紹介した内容はさわりの部分にはなりますが、少しでも皆様の理解を深めることに貢献できれば幸いです。

Salesforce関連サービスの活用にお困りの方は、ぜひ弊社にご相談ください!

最後までお読みいただきましてありがとうございました!

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