Salesforce 事例: 株式会社ディアーズ・ブレイン

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Salesforceプラットフォームを活用したアンケートシステムの構築を起点に顧客との新しいコミュニケーションを目指す

Salesforce 事例: 株式会社ディアーズ・ブレイン

プロデュースした結婚式後の顧客アンケート集計の管理を,ExcelからSalesforceプラットフォームを活用したアンケート集計システムに移行。顧客からのフィードバックを部門間でリアルタイムに共有することが可能となり,顧客との新しいコミュニケーションへの活用が進んでいる。

導入後の効果

  • アンケート結果を過去の実績と比較して,顧客満足度の推移などをリアルタイムで分析・共有が可能になったことに加え,部門間・上長からのタイムリーなフィードバックの推進や従業員のモチベーション向上にも繋がった。
  • Salesforceの運用コストはこれまで外注にかけていたコストで十分相殺できた。
【導入ソリューション・プロダクト】
Force.comSurvey Force (AppExchange)

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お客様概要

業種:ブライダルサービス
主な事業:ハウスウエディング事業を主軸とし、ドレス事業、レストラン事業を展開

地域密着型のゲストハウスや「担当一貫性」が追求する顧客への“おもてなし”

未踏の領域を切り開くという「OPEN DOORS!!」を企業理念に掲げ,地域密着型ハウスウエディング事業を中心としたブライダルビジネスを展開する株式会社ディアーズ・ブレイン。全国21店舗のゲストハウスに加え,3店舗のゲストハウス直営ウエディングサロンや直営レストランを運営し,地域によって求められるものが変わる結婚式へのニーズに応えている。

「私たちのサービスの特長は「担当一貫性」です。新規のお客様がゲストハウスに来館されてから,打ち合わせを経て,結婚式の当日を迎えるまでの約半年間,ひとりのウエディングプロデューサーが担当するのです。」とウエディング事業部営業推進部 営業推進グループの澁谷氏は語る。

人生における一大イベントである結婚式に対するこだわりの強い人は,ホテルのパッケージプランではなく,ゲストハウスを選ぶ傾向にあるという。ひとりのウエディングプロデューサーが一組の顧客に寄り添いフォローすることで,結婚式を作り上げる顧客とゲストへの“おもてなし”を追求できるのだ。

紙ベースのアンケート集計からSalesforceを活用したデジタルによるリアルタイム集計に

ディアーズ・ブレインでは,ゲストハウスでの結婚式の終了後に新郎新婦に対して顧客満足度アンケートを行っている。Salesforce導入以前は担当のプロデューサーから紙のアンケートを直接手渡し,郵送で返信してもらう形を取っていた。月300組にもおよぶ結婚式の満足度についてのアンケートを紙ベースで集計することは非常に手間のかかる作業であることに加え,アンケートの受け渡しが結婚式を担当したプロデューサーを経由したやり取りとなるためアンケート結果の客観性が失われるリスクも考えられる。また,実施する時期によっても回答内容に温度差がでるため,いつアンケートを行うべきかという点も考慮する必要があった。

horiiアンケートの回収や集計は外部の協力会社に委託していたため,集計作業そのものにかかる社内での負担は少ないものの,委託先から月次で報告されるExcelファイルの管理と,過去のアンケート結果との比較分析の業務は煩雑にならざるを得ない。Excelファイルでのやり取りが増えてくるとどのデータが最新であるかもわからなくなる。アンケートの回収数は結婚式を担当したプロデューサーのインセンティブにも直結するため,回収結果についてプロデューサーと認識の相違があった場合に確認の時間を取られるなどの課題もあった。

「前任者からカスタマーサービスの業務を引き継いだ際に,これらの煩雑な業務を自分はやりたくなかったというのが正直なところです。何とかして効率的に業務を進めていくことができないかと考える中で,何らかの形でアンケート業務に関わる情報を一元管理することが出来ないかと考えたのです。」と語るのは,経営企画部 GIFT team. マネージャーの堀井氏。「インターネットやメールを活用し,アンケートの客観性を担保しつつ,回答期限も明確にした上で,社員による集計の手間をかけずに行いたい。そのためにはアンケート集計の業務をシステム化する必要があると考えました。正しいデータをネットに預けて何時でも分析できるようにしたかったのです。」(堀井氏)

Salesforceプラットフォームを活用した顧客アンケートシステム

システム導入がもたらす全社での情報共有とコミュニケーション向上

アンケートデータを一元管理するにあたり,ディアーズブレインではSalesforceとSurvey Forceを採用し,顧客アンケートシステムを構築した。新たに導入した顧客アンケートシステムでは,結婚式の14日後にアンケートの案内が新郎新婦に送信される。顧客によってアンケートの回答がシステムに登録されると,結婚式が行われた店舗の全員に向けて回答内容のURL付きのアラートメールが配信される仕組みだ。アンケートの催促メールも顧客への送信と同時に担当した社員に通知される。

澁谷氏これまでの紙のアンケートでは担当者による属人的な管理が避けられずアンケートの回答結果がスムーズに管理職層まで上がっていかなかったが,現在ではすべての社員で顧客の満足度を共有することができる。「支配人もお客様アンケートの内容をチェックし,アンケート内容が良かった際にはスタッフへの声かけも行っているようです。カスタマーサービスについて社内で話すきっかけが増え,結果的にスタッフのモチベーション向上にもつながっていますね。」(澁谷氏)

紙のアンケートをメールベースにしたことで,運用開始直後はアンケートを送付するメールアドレスを新郎新婦に伺う手間や,メールのドメイン指定による未達への対応などの苦労はあったものの,結果的に公平かつ客観的なアンケートの運用ができるようになった。「これまで外部委託していたアンケート集計のコストもかなりかかっていました。Salesforceのライセンスとシステム構築の費用を合わせて考慮しても十分コストメリットがありました。導入以前は月締め単位でしか確認することができなかったアンケート回収や検証についてもSalesforce上のダッシュボードやレポートでリアルタイムで行うことができるようになりました。」(堀井氏)

顧客との信頼関係を基に人間関係をより深めていくためのビジネスをめざして

Salesforceの活用はアンケートの管理だけに留まってはいない。年2回の引き出物内覧会である「マリッジコレクション」の案内もSalesforceを活用が始まっている。これまで21店舗がそれぞれ独自に作っていた内覧会案内の印刷および郵送においてもコスト削減を実現した。システムの運用が軌道に乗った現在では社内での情報共有におけるChatterの活用も進んでいる。

「サンブリッジとのSalesforce導入プロジェクトの際には操作方法の説明をはじめこまめに対応していただきました。「マリッジコレクション」を始める際にもサポートしていていただきました。」(澁谷氏)

「カスタマーサービスに異動した12月からシステム化の検討を初め,1月末にセールスフォース・ジャパン(旧:セールスフォース・ドットコム)社との契約を完了。2月のわずか1か月間でシステムの構築を行い,3月にシステムをカットオーバーできました。まさにクラウドならではのスピード感ですね。」(堀井氏)

今回のプロジェクトにあたり,単にアンケートメールを送るだけのシステムを作るのではなく,顧客とのコミュニケーションを再度はじめるきっかけ作りができることを重視した。成約前の顧客へのアプローチや結婚式後のビジネスチャンスを見出すためにも顧客とウエディングプロデューサーとのコミュニケーションが生まれるための基盤をSalesforceを活用して作り上げていきたいとのことだ。「結婚式を行うにあたり私たちは,新郎新婦の趣味趣向や参加されるゲストの方々との人間関係など色々なお話を伺います。これらのコミュニケーションの中で培った信頼関係の基に,今後も新郎新婦やゲストの方々との人間関係をより深めていけるお手伝いができる存在になれたらと思っています。」(堀井氏)


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株式会社ディアーズ・ブレイン

本社:東京都港区芝公園2-6-3芝公園フロントタワー
設立:2001年6月
代表取締役:小岸 弘和
社員:729名(2016年1月1日現在)
https://www.dearsbrain.jp