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トレンド情報・コラム 2018/03/22 コンサルタント

【コンサルティングの現場から】マーケティングオートメーション(MA)失敗事例:施策の目的とコンテンツのバランスが重要


blog0322MA元年と呼ばれた2014年以降、多くの企業に導入いただいているマーケティングオートメーション(以下MA)ですが、すべての企業において活用がうまくいっているかというと残念ながらそのようなことはありません。失敗の原因としてはいくつかパターンありますが、今回はその中の一例をご紹介したいと思います。(なお今回の例は、コンサルティングの現場や自社の経験をもとに内容を少し変えたものです)。

 

複数のメールパターンを用意したが…

【今回の施策の例】

施策の目的:商材のトライアル申込みを増やす
施策の内容:メールを複数回配信し、ランディングページへ誘導
結果:施策による効果が見られず、配信停止が増加したためメール配信を中断

施策の詳細:
メールの内容を複数パターン作成
内容に応じてリンク先のページ内の位置を変更

例)
メール1回目
テーマ:商材Aの人気の理由(リンク先:ランディングページの「商材Aの特徴」の箇所)

メール2回目:
テーマ:商材Aの成功体験(リンク先:同上の「お客様の声」の箇所)

今回の例では、配信メールをテーマ別に数パターン用意し、リンク先をテーマによって同一ページの異なる箇所へ誘導しました。

顧客ごとに響くテーマは異なるので、視点を変えた切り口で訴求できるよう複数パターンを試したいというのは理にかなった施策ですが、申し込みよりも配信停止が増加したため、予定期間より早めに施策を中断するという結果に終わりました。

うまくいかなかった原因と改善策

それでは、この例ではなぜ施策が上手くいかなかったのでしょうか。原因はいくつか考えられます。

1)リンク先がすべて同じページだった
2)リンク先に回遊性がなかった
3)開封状況に関わらず一律に送信していた
4)施策の目的に対してコンテンツの量が少なかった

1)リンク先がすべて同じページだった

今回の施策では、各メールともリンク先のページは同一でした。アンカーリンク(同じドキュメント内で移動を可能にするハイパーリンクの一種)によって、メールごとに異なる場所に飛ばすよう配慮しましたが、2回目以降に訪問した際には同一のページであるという印象は避けられませんでした。異なるページへリンクをしていれば、テーマ別のメールを送る施策がより効果的だったでしょう。

2)リンク先の情報が少なかった

リンク先のランディングページは、テーマごとの情報が1ページに収められており、せっかくサイトを訪問してもメールに記載された以上の情報がありませんでした。また、回遊性もなかったため、訪問した後の導線は、申込か離脱かのいずれかになっていました。もしリンク先のページに他のページへの導線があれば、1回目のメールは「商品の紹介」から「商品の詳細」ページを閲覧、2回目のメールでは「成功体験の紹介」から「成功体験の詳細」ページを閲覧と、サイト内の回遊が期待できます。メールからのリンク先が同一ページでも、そこから下層への閲覧へ誘導できれば、毎回同じページへリンクしているという印象は避けられたかもしれません(ただし、その先に申込みへの導線が必要です)。

3)開封状況に関わらず一律に送信していた

上記(1)や(2)は、リンク先に相当のコンテンツが必要になります。
リソースにより、今回のようにコンテンツが純粋に1ページしか用意できないという場合もあるでしょう。その場合は、開封やクリック状況に応じて、クリックしていない人のみ2回目のメールを送るとしていれば、配信停止が急激に増えることが避けられたと考えられます(ただし、配信頻度とも関係します)。

4)施策の目的に対してコンテンツの量が少なかった

とはいえ(3)の場合は、リンクをクリックだけして申込みがなかった顧客には、それ以上のアプローチができません。商材によっては初回の閲覧からの申込みが期待できる場合もありますが、今回は高額な商材だったため、1回の閲覧だけではなかなか成果につながりにくかったと考えられます。「トライアルの申し込み」というかなり確度の高いアクションを期待するには、顧客の興味を醸成するために、それ相応のコンテンツ量が必要だったといえます。

施策の目的とシナリオ・コンテンツのバランスを

今回のような場合、施策の中間指標として「商材の認知拡大」や「リードのクッキー紐づけ」をゴールとしていれば、配信頻度も制限でき、施策自体は成功だったかもしれません。

もし、「トライアルの申込み」がゴールとして必須であれば、一定の確度の高い顧客のみ(例:先月のセミナー登録者など)にメールを配信し、それ以外の潜在層は、興味を醸成する十分なコンテンツを用意してから施策するという方法も考えられます。

また、コンテンツが限られている場合は、WEB上だけでなくセミナー案内などオフラインの施策を挟むといったことで育成のシナリオを膨らませることが出来ます。

MAを活用するには、コンテンツ制作のプランも重要

上記のような対処はMAの導入初期にはよいですが、MAを活用し顧客を育成するには、施策のゴールにあったシナリオと相応するコンテンツが必要です。

MA導入の主要目的が、購買フローの長い商材(BtoBや価格の高いBtoC商材)を売るために潜在層へアプローチする、確度の高い顧客をタイミングよく取り込むことだと考えると、MAの運用においてコンテンツは欠かせないでしょう。

よって、MAを導入するときには、自社でコンテンツを制作していく余裕があるのかどうか、自社で出来ないのであれば外注に依頼するのかどうか予め検討しておく必要があります。

ただ、コンテンツ拡充が第一であり、MA導入はその後でよいかというとそうともいえません。コンテンツを充実させることは大切ですが、だからといって見込客に情報を伝えることができなければコンテンツに意味はありません。誰にどのようなコンテンツを配信すれば効果が高いかというPDCAを実施するためにも、コンテンツ制作と情報発信を両輪で考えることをお勧めします。

いかかがでしたでしょうか。今回の例は、MAが活用しきれない大きな理由の一つ、コンテンツ作成がテーマでした。状況により原因もさまざまですので、導入をスムーズに進めたい、運用のボトルネックを見極めたいなどの際には、私たちのようなコンサルタントを上手に活用することもお勧めします。

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