こんにちは。サンブリッジ23新卒の芳賀です。Salesforceプロジェクト未経験で入社した私ですが、入社3ヶ月後、認定アドミニストレーターを取得しました。本記事では私が合格のために実施したこと、そしてその後の業務にどのように活きているのかをお伝えします。
今後認定アドミニストレーターを取得しようと考えている方の参考になれば幸いです。
Salesforce認定アドミニストレーターとは
はじめに、Salesforce認定アドミニストレーターがどのような資格なのか見てみましょう。
認定アドミニストレーターはSalesforceの実装や管理をする際に使用する機能を幅広く網羅した資格です。Salesforceの基本資格とはいえ、難易度は決して易しくありません。
詳細は公式サイトの資格一覧より確認できますが、105分の所要時間内に60問の選択問題を解き、正答率が65%以上で合格となります。
弊社では、新卒1年目でこの資格を取得することが必須のため、入社して1ヶ月が過ぎたころから対策を始めました。
私の合格体験記
対策を始めて1ヶ月、満を持して受験したものの、結果は不合格でした。しかし、実際に受験してみたことで対策のアプローチ方法が間違っていたことがわかりました。
試験では、機能の単純な知識を問われるものは少なく、ユースケースを問う問題が多数を占めていました。前提が提示されたうえで、「◯◯を実現するために適切な手段はどれか」というような問題です。その上、選択肢はどれもややこしいものばかりです。このような問題に対する対策ができていなかったため、合格できなかったのだと分析しました。
1回目の受験までは知識をインプットすることと、一部の機能を手順通りに実装してみることに終始していたため、より具体的なシナリオにおいて最も適切な方法が何か判断することができていませんでした。
その後1週間、より実践を意識した対策を実施し、2回目の受験で合格することができました。
対策方法
以下では、2度の受験を通してわかった効果的な対策の実施手順をご紹介します。
- 出題範囲の確認
- 資格受験経験者への相談
- Trailmixでの学習
- 模擬試験の実施
- Salesforceを使い慣れている人への質問
それぞれについて詳しく説明していきます。
1.出題範囲の確認
意外と忘れがちですが、最重要と言っても過言ではないのが出題範囲の確認です!
以前と比べて対象外となった範囲や追加された範囲がないか必ず確認しましょう。
特に追加された範囲については過去問での対策ができません。どのように対策をするのかを決めるためにも範囲の確認は一番始めに行いましょう。
公式サイトでは、出題範囲とその割合、具体的にどのようなことを理解している必要があるのかを確認することができます。
私が受験したSpring ’23では、「 ワークフロー/プロセスの自動化 」の範囲に以前はなかった「Flow Builderの機能とユースケースを説明できる」という項目が追加されていました。
さらに、当時すでにワークフローやプロセスビルダーが廃止になることが告知されていたため、これらよりもフローについて問う問題が増えるのだろうと推測できました。
そのため、フローの学習を過去問以外でも重点的に行ったことによって、資格取得はもちろん、実際の業務でも活かすことができています。
2.資格受験経験者への相談
周りに認定アドミニストレーター試験を受けたことがある人(この場合否は問いません)がいる場合は、必ずアドバイスをもらいましょう。対策に使用していた過去問やポイントをまとめた資料等共有してもらえたらラッキーです。
弊社では新卒1年目で認定アドミニストレーターを取得するため、先輩方が対策のためにまとめてくださった資料があります。私はこの資料を使用してはじめに概要を理解するようにしました。
3.Trailmixでの学習
「【パートナー向け】認定アドミニストレーター資格 対策」という公式のTrailmixを半分ほど実施しました。通常版の「【Salesforce公式】認定アドミニストレーター資格 対策」というTrailmixもありますが、完了までにかかる時間が46時間とかなり量が多いため、パートナー向け(25時間)を実施しました。
短期間での合格を目指している場合は、Trailmixを完了することよりも、苦手な分野等を中心に知識の補填のために利用するのがおすすめです。
4.模擬試験の実施
Trailmixで概要を学んだ後は、公式の「認定アドミニストレーター試験に向けた学習」と「Salesforce認定アドミニストレーター試験のインタラクティブ型模擬試験」を実施しました。こちらでは本番同様にシナリオが設定された問題を解くことができます。
2回目の受験前は、どれが正解かだけではなく、他の選択肢が間違いになる理由がわかるまで調べるようにしていました。1回目の受験時は、ほとんどの答えに根拠を持てず不安でしたが、この方法でかなり改善されました。
また、過去問を解いたうえでわからない点は、Salesforceのヘルプ記事やブログを見て知識を補っていました。
Salesforceは無料で開発環境を作成できるため、環境を使って実装してみることで理解を深めるのもおすすめです。
5.Salesforceを使い慣れている人への質問
理解が深まっていない点については、Salesforceに使い慣れている人に聞くのが一番です。
模擬試験を実施しているとわからないことがたくさん出てくると思います。また、そもそも問題文がわからないということもよくあるのではないでしょうか。
そんな時に、Webで毎度検索するのはかなりの時間がかかりますよね。
問題文や選択肢のイメージが湧きづらいとき、この問題が言っているのはどの画面の何の話かを教えてもらうことで、資格取得後も「あの時教えてもらったあれか!」と思い出しやすくなります。
私の場合は、先輩から講義や質問の時間をいただいていたため、その時間で例えば以下のような内容を確認していました。
MFA設定方法
Salesforceの利用にMFAの設定が必須化されたことはご存じでしょうか。お客様へMFA対応が完了しているか確認の連絡をしたり、設定方法について情報共有をしている先輩に詳しいお話を聞けたため、MFAの問題は完璧に解けるようになりました。
フロー作成方法
エンジニア経験豊富な先輩にフローの概念を教えていただいたことで、簡単なフローの作成ができるようになりました。
また、実際のプロジェクトにおける例もお聞きし、ユースケースにおける考え方も学ぶことができました。
業務に役立った場面
2023年9月現在、試験対策として学んだ内容が少しずつ業務にも活きているためいくつかご紹介します。
■カスタムオブジェクト/カスタム項目の作成
プリセールスにてお客様にお見せするデモを作成時、カスタムオブジェクトやカスタム項目を作成する必要がありました。
データ型の選び方や後からデータ型を変更できるかどうかを学んでいたことで、スムーズに作成することができました。
試験対策の観点では、参照関係と主従関係が頻出だっため、私はこちらの記事を参考にしていました。違いが非常にわかりやすくまとめられているのでおすすめです。
■フローの作成
新しく追加される範囲ということで重点的に勉強していた結果、先述したように簡単なフローを作成できるようになりました。また、お客様からの課題対応を想定した研修にて、お客様環境におけるフローのエラー原因を探し、解決することができました。
フロー作成の手順について学びたい方はまずこちらの記事を確認してみてください。
■アクセス権の設定
現在では自社システムの運用にも携わっており、アクセス権の設定を行う機会があります。資格対策として学んでいたおかげで、現状どのような設定がされているのか、誰にどのような設定を実施する必要があるのかを問題なく判断できるようになりました。
試験対策時、レコードレベルでデータへのアクセス権を制御する共有設定についてはあいまいな部分がありました。同じ悩みをお抱えの方はぜひこちらの記事をご確認ください。
この記事で学んだことで、誰にアクセス権を与えたいのかによって適切な共有設定を選択できるようになりました。
最後に
いかがでしたでしょうか。本記事では、Salesforceプロジェクト未経験の私が認定アドミニストレーターを取得するまでに実施したことを解説いたしました。
認定アドミニストレーターは多々あるSalesforce資格の基本となるものです。Salesforceを使いこなせていない方こそ、試験対策を通じて実務に活きる力を身につけましょう。
本記事がSalesforce資格を取得しようとしている皆様の参考になれば幸いです。
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