アフターコロナを見据え、同社では新たな働き方である「Compatible Work」を確立し、その一環としてオンライン名刺の導入を決定した。ツールの選定や導入後の定着において、どのような点が決め手となったのだろうか。同社のシステム管理を担当する堺氏、エンジニアリングを担当する山田氏に当時のお話を伺った。
お客様概要
業種:コンサルティング・士業
主な事業:モチベーションエンジニアリングによる企業変革コンサルティング・クラウドサービス/育成・制度・風土変革支援/採用支援/投資・組織人事支援
経営学・社会システム論・行動経済学・心理学などの学術的成果を取り入れた「モチベーションエンジニアリング」によって企業の組織課題の解決と各個人の成長を支援する株式会社リンクアンドモチベーションでは、オフィスワークとテレワーク双方のメリットを取り入れたCompatible Workを2021年より推進している。
これにより、労働生産性の向上と従業員エンゲージメントを同時に高めることを目指し、チームごとに適した業務デザインとその遂行を実現していくという。
Compatible Workの一環として、同社はペーパーレス化プロジェクトを立ち上げた。顧客と会えない非対面営業が加速するなかで、名刺交換ができず顧客情報の取得が難しくなったことや、名刺交換したとしても担当者個人で持ち続けることによるセキュリティ面の懸念や社内共有されにくいといった課題が浮き彫りになり、オンライン名刺の導入を検討し始めた。
同社では以前よりSmartViscaを利用していたが、2020年の夏にオンライン名刺交換機能が新たに追加されたことを受け、これを活用することで紙の名刺よりも安全に管理できると考えたとグループデザイン室の堺氏は言う。
「データをSalesforce環境で一元管理できるSmartViscaのオンライン名刺なら、複数のサーバーに顧客データが分散することもないので、お客様の情報をより安全に扱える点がすごく良いと思いました。Salesforce一体型だからこそ、他のオンライン名刺のようにAPIで連携する必要もなく、導入の工数も抑えられる点もシステム管理者として高く評価しました」
同社はもともとSmartViscaを利用していたものの、オンライン名刺交換というまったく新しい概念を社員に浸透させ、日常の業務にどう取り込んでいくかが最初の課題となった。
グループ法人で多岐にわたる事業を展開する同社において、事業ごとに顧客との接し方やWeb会議方針が異なるため、一律な運用ルール設定が難しかったのだ。そこで、堺氏はプロフィール情報の作成方法やWeb会議での使い方、セキュリティ設定などの基本的な使い方に絞ってマニュアルを用意し、事業ごとに柔軟な使い方ができる方針とした。
各法人にオンライン名刺を浸透させた取り組みについて、山田氏はこう振り返る。
「まず活用意欲の高い社員を部門横断的に募り、プロジェクトチームを立ち上げて、自分たちの業務や顧客コミュニケーションを熟知しているメンバー間で具体的な活用方法のアイデアを出し合いました。事業ごとに毎月の名刺獲得目標を設定して、メールの署名にSmartViscaで発行した各自のオンライン名刺のURLを追加したり、Web会議の背景画面にオンライン名刺のQRコードなどを表示してアイスブレイクに活用するといった工夫を加えたんです。弊社では『みんなで楽しんでいこう』という社風があり、そのおかげもあって浸透していきました。さらに各部門間での活用方法や成功体験をシェアすることで、より良い手法を知ることもできました。そうしたことを積み重ねた結果、ほぼすべての法人で名刺獲得目標をクリアできたんです」
SmartViscaでは、オンライン名刺のURLを発行する際に、顧客に向けたメッセージを添えて送ることができる。同社ではこの機能を使い、顧客との関係性強化に役立てているという。
「名刺情報だけでなく一言添えられることで、顧客とのちょっとしたコミュニケーションを生むことができています。Web会議での打合せとなり、顧客とのそういったコミュニケーションが減ってしまっていたので、大変助かっています。これって紙の名刺ではできなかったことですよね。オンライン名刺のほうが項目も充実しているし、より多くの情報量を交換できると実感しました」
▼ このほかのSmartVisca事例を1冊にまとめた資料もございます ▼