組織人事コンサルティングを展開する株式会社リンクアンドモチベーションでは、マーケティングから受注・アフターフォローまでの各フェーズにおける顧客状況の把握に大きな課題があった。
常に変化する顧客の購買行動をキャッチし、的確なアプローチを実践するためには、顧客一人ひとりの状況に合わせた活動が非常に重要となる。そうした細やかな対応ができるようにするため、Sales Cloudと一気通貫でデータを保持できるPardotに移行するとともにSales Cloudを改修し、それまで抱えていた業務課題の解消と同時に運用負担の大幅な軽減と生産性向上に成功した。
今回の事例では、Sales Cloudの改修とPardotへの移行をするに至った背景とその効果について、株式会社リンクアンドモチベーション 組織開発デザイン室の柿原氏、保谷氏にお話を伺った。
お客様概要
業種:コンサルティング・士業
主な事業:モチベーションエンジニアリングによる企業変革コンサルティング・クラウドサービス/育成・制度・風土変革支援/採用支援/投資・組織人事支援
GINZA SIXにオフィスを構える株式会社リンクアンドモチベーションは、従業員のモチベーションをテーマにした組織人事コンサルティングを展開する企業だ。 2016年より提供を開始した国内初の組織改善クラウドサービス「モチベーションクラウド」は、5,950社、142万人※1のデータベースをもとに組織状態を診断し、組織改善に活用できる点が評価され、800社以上※2の企業に導入・活用されている。 ※ともに2020年6月時点
同社では、かねてよりマーケティングと営業の活動にSales Cloudとマーケティングオートメーション(MA)を活用してきた。 しかし、MAとSales Cloudが分断されていることにより顧客行動を瞬時に把握できず、顧客ニーズをインサイドセールスへシームレスに連携することが難しいといった点や、商談フェーズがリード(見込客)と紐づいていないことにより、顧客がいまどのような状況にあるのかを把握するのに時間がかかる点に頭を悩ませていた。 加えて、複数プロダクトに対応したデータ保有ができないことにより顧客の状況に応じたアプローチがしづらかったほか、移行前のMAではリスト抽出などの挙動が重く、作業に時間がかかってしまうといった業務課題を抱えていた。 顧客獲得から契約後のクロスセルまでを一気通貫でデータを保持できるようにするためMAをPardotへ移行するとともに、顧客一人ひとりの状態に合わせたアプローチができるようにすることを目的として購買フェーズを定義し、Sales Cloudを改修することとした。
MAとSalesforceのデータ分断により、顧客のニーズをインサイドセールスへシームレスに連携できず、さらに商談やクロスセルに関する情報がリード/取引先責任者に反映されないといった「顧客状況の把握」が大きな課題となっていた。Sales Cloudと一気通貫でデータを保持できるPardotに移行し、購買フェーズをSales Cloud内で定義したことで、顧客のニーズに合わせてリアルタイムかつ最適なアプローチを実現。さらに、契約後の活用状況ごとに取引先責任者をセグメントし、製品の定着具合と課題感に応じた細やかなフォローができる仕組みが構築された。
柿原氏:BtoB企業が顧客管理をするなら、その入り口となるMAがSFAと一気通貫でデータ管理できることは必須条件だと思っています。以前のMAではSalesforce連携で各コンバージョンポイントに開発が必要でしたし、データが分断されていたのでリードの重複が発生してしまい、マージに工数がかかっていました。Pardotでその工数が浮いて、より生産性の高い作業に注力できるようになったと実感しています。顧客の状況に合わせたメールを簡単に配信できるようになった点も嬉しいですね。
保谷氏:顧客行動に合わせたフォローができるようになり、念願の1to1マーケティングを実現したことです。以前は手動でインサイドセールスにリードを渡していましたが、育成や完了アクションで不要になりました。コンバージョンポイントが非常に多く管理が大変だったので、自動化されたことでかなり楽になり助かっています。以前のMAでは挙動が重く作業に時間を要しましたが、今ではPDCAを高速で回せるようになり、移行前と比較してメールのクリック率が1.7倍になりました。
保谷氏:何もわからない僕たちに丁寧に教えてくれて、勉強会の実施や運用面のサポートもしっかりしていたので、スムーズに運用に入れました。導入して3カ月が経ちましたが、もう結構使いこなせていると思います。 サンブリッジ 堀江:広告にutmパラメータを付与し、リード獲得から受注までを一気通貫で効果測定ができる環境を整えました。マーケティング施策の分析に必要なデータはひととおりSalesforce内にそろったので、今まで手集計でやっていた部分が自動化されレポーティングの負荷も下がったのではないかと思います。
オービットブイユージャパン株式会社