トレンド情報・コラム 2016/11/30 コンサルタント

マーケティングオートメーション担当者に必要なスキルセットとは(第4回)


マーケティングオートメーション(以下MA)担当者に必要なスキルについて解説する連載第4回目、今回は「マーケティングの知識」についてです。

MAはその名の通りマーケティングを実践するためのツールですので、担当者にマーケティングの知識が必要であることは言うまでもありません。
しかし、マーケティング知識と一言でいってもあまりに幅広いので、すべてを網羅するというようなことは現実的ではありません。担当者に求めるスキルはMAと特に関連が深い分野に絞る必要があります。
そのため本記事では、数あるマーケティング知識の中から、弊社が特に重要と考える以下2つのマーケティング知識に限定して解説させていただきます。

① コンテンツマーケティングの知識
② ウェブマーケティングの知識

なお、以下にご説明する内容はひとりの担当者がすべてのスキルを持っていなければならないというわけではありません。プロジェクトチームを組んで複数人で役割を分担しても良いですし、自社でできない部分は専門の企業へ外注するという手段もあります。どのようなチーム体制を作る必要があるかの参考や、MAを導入・運営していくためにどのようなスキルに注力すべきか考える際の参考としてお読みください。

1. コンテンツマーケティングの知識

MAとは切っても切り離せない関係

コンテンツとは「情報の中身」を意味する言葉(注1)です。
マーケティングにおける代表的なコンテンツにはウェブページの記事やメールマガジン、ホワイトペーパー、動画、セミナー、イベント、外部メディア、SNSなどがあります。
コンテンツマーケティングとは、見込客や既存顧客にとって役立つコンテンツを提供して広めていくことで、最終的に自社の利益につながる行動を起こさせるというマーケティング手法(注2)です。
国内でもコンテンツマーケティング元年と呼ばれた2014年以降大きな注目を集めており、現在多くの企業が実践しています。

MAは複雑な1to1マーケティングを自動化することで見込客を育成するツールですが、1to1マーケティングの実現には、見込み客と適切なタイミングで適切なコミュニケーションをとることが重要になります。
したがって、「見込客や既存顧客にとって役立つコンテンツを提供する」というコンテンツマーケティングの知識が必要となってくるのです。

カスタマージャーニーをもとに優先順位を検討

「見込客や既存顧客にとって役立つコンテンツを提供する」ためには、見込客のニーズや購買に至るまでのプロセス、ネガティブな感情が生じるポイントなど、見込客のことをよく理解する必要があります。
そのために役立つのが「カスタマージャーニー(またはカスタマージャーニーマップ)」です。詳細は割愛しますが、カスタマージャーニーとは「ペルソナ」と呼ばれる典型的な仮想の見込客像を作成し、その見込客が購買に至るまでの行動や、各タッチポイントでの感情・思考を時系列に図式化してまとめたものです。(図1)

 

図1:カスタマージャーニーのイメージ例(実際の作業においてはより詳細に設計します)

 

MAの運用においては、カスタマージャーニーをもとに見込み客のパターンに合わせたシナリオやコンテンツを検討していきますが、精度の高い1to1マーケティングを目指すほど、パターン別の分岐とそれに応じたコンテンツが必要となってきます。しかし、大量のコンテンツを短期間のうちに一気に作成をすることは、多くの企業にはとって容易ではありません。そのため、導入時にはどのパターンのシナリオ(見込み客)が重要かを検討し、予算や人的リソースに合わせて優先度の高いコンテンツから順々に作成していくことが現実的な対応策になります。

2. ウェブマーケティングの知識

前述の通り、MAではコンテンツマーケティングを実践していくことが重要になります。そのため、MAの運用では見込客にメールを配信してランディングページへ誘導したり、誘導先のページにて資料のダウンロードや動画の視聴を促したりするなど、見込客を育成するためのオンラインでのマーケティング活動が多く発生します。したがって、担当者にはメールの開封やクリック率を改善するためのメールマーケティング施策や、見込客にウェブページをみつけてもらうためのSEO対策など、基本的なウェブマーケティングに関する知識が欠かせません。

また、作成したコンテンツをより多く拡散するためには、SNSはもちろん、近年ではDMP(データマネジメントプラットフォーム)を利用した広告配信などの利用も普及しており、ウェブマーケティングの手法自体も年々進化しています。各ツールとMAを連携することで、さらに施策の効果を発揮できるよう、最新のウェブマーケティング手法も理解しておきたいところです。

ウェブマーケティングでの施策を検証するには、ウェブログ解析の知識も欠かせません。
MAはリード一人一人の行動を追うことは得意なツールですが、ウェブサイトの全体的な評価やページごとの詳細な分析(アクセス数の推移やページ別の滞在時間など)をみるためには、従来通りGoogle Analyticsに代表されるウェブログ解析ツールが適しています。例えば、作成したランディングページに対してMAでの反応は少ないが、ログ解析ではアクセス数が多かったという場合もあります。その場合、作成したコンテンツは既存顧客より潜在顧客に響くのではないかなど仮説を立てることができます。このように、ウェブログ解析とMAの結果を照らし合わることで、MA運用における施策の検証や改善対策に結びつけることが可能となります。

以上、MA担当者に必要なスキルについて、1to1マーケティングを実現するための「コンテンツマーケティングの知識」および、ウェブ周りの施策を実践するための「ウェブマーケティングの知識」についてご説明いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
次回はMA担当者に必要なスキルセットの3つ目「コミュニケーション能力・調整能力」について解説いたします。

(注1)Sanseido Word-Wise Web http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/10minnw/022content.html
(注2)Marke style  http://markestyle.com/content-marketing

【ホワイトペーパー】マーケティングオートメーション担当者に必要なスキルセットとは

MA運用には一般的にどのようなスキルがあると良いか、というテーマで6回にわたり連載しております本ブログ記事が、ホワイトペーパーになりました。MAの導入を検討中や今後運用予定のご担当者様にご参考いただける内容となっております。まとめてのご一読や保存用におすすめです。

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