マーケティングや営業に携わっている方はもちろん、多くの仕事において計画から実行および振り返りまでの作業は、重要な業務管理の流れです。そのプロセスを表す考え方として「PDCA」という用語があります。業務プロセスにおいて代表的な言葉ですので耳にしたことのある人も多いと思いますが、実は業務プロセスに関する用語はPDCA以外にもあるのをご存知でしょうか。
今回は、PDCAを含む業務管理・改善フローに関する用語をご紹介します。
1. PDCA:Plan、 Do、Check、Act
まずは、代表的な用語「PDCA」です。
PDCAは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の順でフローを繰り返すことで、業務を改善していくという進め方を示した言葉です。この用語の歴史は古く、第二次大戦後に、アメリカの物理学者ウォルター・シューハートとエドワーズ・デミングにより提唱されました。物理学者と聞くと意外に感じますが、デミング氏は品質管理や工程管理に多大な貢献をしており、日本でも製造業界では特に名の知れた方のようです。
2. GPDCA: Goal、 Plan、 Do、Check、Act
PDCAの前にG(ゴール)を付けたもので、計画を立てる前にゴールをまず決めるという考え方です。
PDCAはそもそも目的やゴールがある前提で実行するのではとも思いますが、ゴールが不明瞭なまま走り出すということは意外とよくあるのではないでしょうか。ゴールを先に意識することで、そこに至るまでのプロセスを分解(リバースエンジニア)し、それをもとに計画を立てることにもなりますので、より実践的なプロセスといえるかもしれません。
3. CAPD:Check, Act(Analyze), Plan, Do
CAPDまたはCAPDoともいいます。これはPDCAの順序を入れ替えたものです。Aに関しては、ActまたはAnalyzeのどちらの表記も存在しますが、いずれにしても計画立てる(Plan)前に、現状がどうなっているかなどの課題を検証し(Check)、その課題を解決するために何をすべきか整理する(Act、Analyze)という手順になります。
PDCAの場合、計画に時間がかかりすぎたり、無理があったりなど、実現に至らないというケースもあります。そのため、計画の前にまず現状を整理し、どうすべきかを考えることを重視したプロセスです。As-is(現状把握), To-be(あるべき姿の設定)をまず行うという進め方なのでしょう。
4. OOPA:Observe、Orient、 Decide、Act
OOPA とはObserve (観察)、Orient (方針決定)、 Decide(意思決定)、Act (行動)の頭文字を意味します。あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、用語自体は新しいものではありません。提唱したのはジョン・ボイドというアメリカの空軍パイロットで、もともとは軍の戦略として考えられたものが、その後ビジネスの改善手法としても注目されました。
OOPAは、現状を観察し、それをもとに方針や方向付けを行い、具体的な行動を決めて実行するというものです。PDCAよりスピードが速いイメージであり、PDCAに代わる手法という意見もありますが、どちらかというと意思決定に重きをおいたプロセスのようです。
全体のプロセス管理はPDCAをベースにしつつ、その過程において必要に応じてOOPAで進める、というような取り入れ方もあるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。
上記以外にも、単純な3ステップのPDS(Plan, Do, See)や、ソニーの常務取締役だった方が考案したSTPD(See、Think、Plan、Do)など、業務改善に関する手法はいろいろとあります。
ローマ字の略語ばかりで混乱しそうですが、自社にあったオリジナルの業務改善フローを作成しても良いかも知れません。
出所:
https://en.wikipedia.org/wiki/W._Edwards_Deming
https://www.weblio.jp/content/OODA+loop
https://en.wikipedia.org/wiki/John_Boyd_(military_strategist)#The_OODA_Loop
https://toyokeizai.net/articles/-/176964
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