展示会で獲得した名刺や顧客データ、1度きりの利用・放置になっていませんか?
展示会で名刺や顧客データを獲得後、サンクスメールを配信・アプローチの過程で商談化せず、思うように展示会の成果を出せていないとお悩みの営業・マーケティングの方も多いのではないでしょうか。
展示会を機に接触できたリード(見込客のこと)に対して最適な施策を打つことができず、放置したままになってしまっている場合もあることでしょう。
そこで本記事では、展示会で獲得した名刺や顧客データを有効活用し、商談・受注につなげる方法についてご紹介いたします。
獲得したリードの75%は情報収集段階
リードの購買行動における最初のステップとして、複数ある製品・サービスのなかから「比較検討」を行いますが、展示会で獲得したリードの75%はこの「情報収集・比較検討段階」と言われています。この情報収集の期間に顧客が求める情報を提供し、自社のサービス・商品に興味を持ってもらうかがビジネスの成否を握る大きなポイントになります。
この段階で見込客を放置していると、積極的アプローチを行っている企業、たとえばMA(マーケティングオートメーション)ツールを用いたセグメントアプローチや、定期的なメール配信を通した興味関心の醸成などを行っている競合他社のサービス・商品に顧客を奪われることにもなりえます。
いますぐ商談にならなかったリードも放置してしまうのではなく、効率的かつ効果的にフォローし商談機会を創出することは営業・マーケティング部門にとって大きな課題と言えるでしょう。
展示会で獲得したリード情報をどう活用したらいい?
ここから先は、展示会で獲得したリード、つまり名刺の具体的な活用方法について解説します。
実際の名刺の仕分けから管理、アプローチの方法までを見ていきましょう。
名刺に関してはさまざまな活用が考えられますが、大まかには以下の3点が特に重要となります。
- 名刺のデジタル化と一元管理
- ホットリードの選別
- お礼メールで即フォロー&継続フォロー
名刺のデジタル化と一元管理
まずは、展示会で獲得した名刺はすぐに名刺管理ツールなどを用いてデジタル化し、担当者ごとにバラバラに管理するのではなく社内で共有・一元管理することが重要です。
名刺管理ツールとは、名刺に記載された部署や役職などの顧客データをクラウド上に保存管理して、社内で共有・活用するための充実した機能が備わっているアプリケーションです。業務のDX化が推し進められている昨今において、名刺管理ツールを既に利用している企業も多いことでしょう。
スマートフォンのカメラなどで名刺を撮影・スキャンするだけで、簡単に顧客情報をデータとして取り込めるため、名刺交換をした顧客情報を管理するのに最適です。手入力で名刺を登録する工数と期間を大きく削減し、すぐにアプローチを開始することも可能になります。
名刺管理ツールのなかには、弊社が提供する「SmartVisca(スマートビスカ)」のように、社内で名刺情報を共有できたり、見込客とつながりのある社内の人物を可視化し営業活動に役立てたり、蓄積したデータから顧客リストを手軽に作成するといった機能を備えたものもあります。
従来、人脈や顧客接点の情報は経験を積んだ営業マンが地道な活動を経て頭のなかにだけしまいこんで属人的な営業になりがちだったり、リストを作成するにも膨大な時間と手間、そして入力ミスの修正など非効率な作業を伴うものでした。データを蓄積・活用することでこれらの作業をものの数分で完了できるようになり、誰でも人脈や顧客接点を営業に活かせるようになります。
ホットリードの選別
ホットリードとは「契約・購買に至る可能性が高い見込客」を意味するマーケティング用語です。昨今のデジタル化推進やマーケティングオートメーション(以下MA)ツールの普及などで、よりホットリードの選別の重要性が高まってきました。
前述のように獲得したリードの75%は情報収集段階と言われており、獲得したリードのすべてがすぐ商談化するわけではないため、情報収集の段階から商談化率や成約率を高めていくためには、顧客のナーチャリング(育成)で契約・購買に至る確度を高めていき、ホットリードになった最適なタイミングでアプローチを仕掛ける必要があります。
お礼メールで継続フォロー&継続フォロー
顧客データをきちんとデジタル化しておくことで、メールアプローチを素早く仕掛けることが可能になります。そこで展示会でご挨拶したことに対する「お礼メール」を送信すると良いでしょう。
展示会の場で名刺交換を行い、サービス・商品に関する簡単に説明して、その後に先方側から興味を持って連絡をもらえるパターンはごく稀と言えます。たとえば、展示会の場で行った顧客へのヒアリングを基に、さらなる詳細資料やWebページのリンクといった追加の情報をお礼と併せてメールで送付し、仮に自社のサービス・商品が相手側の課題解決になることを訴求できれば、顧客の具体的なアクションを促せることができます。
商談や契約に至らなかった名刺(リード)の活用方法
展示会に出展した企業の多くが、獲得した名刺に対して直後にアプローチを仕掛けているものの、商談に至らなかったリードや休眠状態のリードに関しては、特に何もフォローをせず放置しているケースが多いと言われています。
では、こういった商談に至らなかった名刺、コールドリードをどのように活用すれば良いのでしょうか。
ここではその方法について解説します。大まかには以下の2点が重要になります。
- 失注の原因分析を行う
- 掘り起こしを行う
失注の原因分析を行う
なぜ契約に結びつけられなかったのか、なぜ失注したのか、その原因を徹底分析することは非常に重要であるものの、そこまで手が回っていないという企業も多いことでしょう。
そもそも商談にならなかったのであれば、なぜ興味を持ってもらえなかったのか、なぜ商談や契約に至らなかったのかを適切に評価分析できていなければ、アプローチを仕掛け直したところで、再び失敗する可能性が高くなります。
そうならないためにも、商談や契約に至らなかった顧客リストから特徴や傾向を分析し、そのナレッジを蓄積していくことが重要です。特に顧客のデータが多ければ多いほど傾向が現れやすくなります。
掘り起こしを行う
原因分析を行った上でリードの掘り起こしを行うと良いでしょう。
契約・購買までに至らなかった理由として、顧客の購買ニーズが高くなかった可能性が大いにあります。原因分析を行い、定期的に顧客の意思を確認する上でもリードの掘り起こしを行うと良いでしょう。
掘り起こしのメリットは、新規の営業と比較して商談につなげやすいという点です。展示会を通して一度は、自社のサービス・商品を紹介しているため、全く認知されていない状態から新たに顧客と関係性を構築する必要性はありません。
また、リード獲得のための費用がかからない点も大きなメリットです。展示会への出展は大きなコストがかかるものです。そのため、1回の出展で新規リードを数多く獲得する必要があります。掘り起こしの場合はすでにリード情報を保持している状態で、営業活動をスタートできるためコスパの良い施策と言えます。
具体的には、休眠顧客に対して興味がありそうな情報事項をまとめたメールを一斉送信し、その反応を顧客ごとに分析、選別するなどして、徐々に自社のサービス・商品に興味を持ってもらうように継続してリードナーチャリングすると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では、展示会で獲得した名刺や顧客データの有効活用についてご紹介いたしました。
せっかく獲得できた顧客データを放置することなく、顧客一人ひとりに最適化したフォローを展示会後にすぐ行うことで、リードの不足や商談・受注率を改善でき、今後のビジネスを優位に進めることにつながります。