獲得した顧客情報に自動で企業情報を付与するWebサービス

技術コラム

マーケティング部長

獲得した顧客情報に自動で企業情報を付与するWebサービス

マーケティング部長

前回のブログ「集めて・整えて・補強するデータオートメーション デジタルマーケティング時代の顧客データ管理」では、アカウントベースドマーケティング(ABM)の実施に欠かせない顧客データの精度向上のための考え方について述べました。
今回はリードデータベースの精度向上を行う例としてマッシュアップ型Web APIを活用した企業情報の収集をおこなうソリューションをご紹介します。

Webフォームからの情報取得の限界

Webフォームから取得したリードの情報は大抵の場合、不完全な状態です。

製品やサービスへのデモや見積依頼など、見込み客の購買意欲が高まっている状態であれば、必要な情報もある程度まとめて取得できるかもしれませんが、メールマガジンや資料ダウンロード請求などの購買ステージの初期の段階で、多くの企業情報入力を求めると、「もしかしてすぐに営業が売り込みにくるのではないだろうか?」などプレッシャーを感じてフォームから離脱してしまうということも考えられます。

サイト来訪者の抵抗が少ないコミュニケーションの手法として、購買ステージに合わせてフォームの入力項目の内容を変えたり、プログレッシブプロファイリング(段階的に未取得のフォーム項目を表示させて登録者に負担をかけず属性情報を取得する機能)などの活用が考えられますが、フォームの情報を入力する人に依存するという意味においては精度を一定に保つにはやはり限界があります。

名刺情報のマーケティングオートメーションでの活用

マーケティングオートメーションの認知度と普及が進むにつれ、名刺のデジタル化が正確なリード情報を担保する1つの手段としてマーケティング担当者に注目されるようになってきました。
名刺はいわば企業の顔ですから基本的な企業情報については名刺情報を利用することである程度の品質が保てると思われます。

Webからの問い合わせフォームの場合、必ずしも正確な情報が入力されるとは限りませんので見込み客の氏名、会社名、所在地、所属、役職、連絡先などの基本情報の取得という意味においては名刺情報の活用はかなり有益と言えるでしょう。

企業情報収集マッシュアップ型Web APIの活用

しかし多くの情報を含むように見える名刺の情報であっても、マーケティング活動やインサイドセールスを行う上では、十分な情報とはいえません。例えば、マーケティング施策を行う上で業種、従業員規模によるセグメンテーションやインサイドセールスが顧客にコールをする際に事前に調べておくべき情報はかなりあります。

これらの属性情報の項目を付与したり、メンテナンスを行う事は非常に手間がかかり、実際にこのような企業属性情報を付与し、リードデータベースを拡充するための請負サービスを提供する企業も多く見られます。

現場の担当者としてはタイムリーな施策を行うためにもできるだけ時間をかけずに顧客企業の基礎情報を拡充したいと考えるのですが、この課題を解決する1つの方法としてクローリング技術を用いてインターネット上にある企業基礎情報を収集・整理し、リアルタイムで必要な企業基礎情報をリードデータベースに付与するマッシュアップ型のWeb APIの活用があげられます。

ナレッジスイート株式会社が2015年10月に発表したマッシュアップ型Web API「DRS」はWebクローリング技術を用いて企業基礎情報をインターネット上から探し出し、整理してデータベース化するサービスですが、企業が公開しているWebサイトをクローリング先と指定することで常に最新の企業情報を取得し、リードデータベースの顧客企業の基礎情報を常に最新のデータで補完してくれます。同サービスの最大のメリットはWebクローリングで取得した最新の会社基礎情報を自動で収集・整理・付与する点にあります。対象となる企業のWebサイトに加え、任意指定でクローリング対象となるサイトを複数指定することで不足している情報を補完することもできるのです。

DRSの仕組み

自社Webサイトのフォームとの連携や名刺デジタル化サービスとの連携により可能な限り自動でリードの持つ企業情報の拡充が可能になる有望なサービスと言えるでしょう。

DRSで取得する収集項目の一例(※1)
Webクローリング
収集項目 第一候補先 第二候補先 第三候補先
企業サイト 任意指定 任意指定
必要な項目を指定 会社名
設立年月日
資本金
所在地
役員構成
株主 ×
従業員数 ×
会社説明
移転日 ×

サンブリッジは2016年7月6日(水)に開催される株式会社マルケト主催「The Marketing Nation Summit 2016」にて名刺デジタル化サービス「LeadVisca(リードビスカ)」と「DRS」の連携ソリューションをご紹介します。

この機会に是非参加をご検討ください。

※1 ナレッジスイート社資料をベースに作成

~ABMには企業や顧客情報が不可欠です~

「SmartVisca」なら、部署や役職など顧客情報が強化されるだけでなく、取引先の組織体制が一目で把握できるので、ABM(アカウントベースドマーケティング)に必要なキーパーソンの選定にも役立ちます。詳しくは以下の資料をご覧ください。

関連記事