マーケティング担当者におすすめ:営業担当者に名刺を共有してもらう7つのアイデア

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マーケティング担当者におすすめ:営業担当者に名刺を共有してもらう7つのアイデア

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仕事柄、企業内での名刺管理のお悩みを耳にすることがありますが、マーケティング担当者から伺うことが多い課題の一つは、お客さまから頂いた名刺を営業担当者からどうやって集めるかという点です。
「名刺の個人管理の実態調査」レポートでもお伝えしましたが、仕事上獲得した名刺を個人で管理している(会社で名刺管理を実施していない)という傾向は高く、営業担当者のなかにも自分の顧客を共有したくないという考えが、まだまだあるようです。

名刺を企業で共有し管理することは、新規リードの登録だけではなく、既存顧客の情報精度を上げるという意味でもマーケティングにとっては重要です。CRM、SFAなどの顧客管理システムやマーケティングオートメーションを導入されている場合は、特に名刺を定期的に取込むという必要性は高いでしょう。

そこで今回は、「営業担当者に名刺を提供(共有)してもらう方法」をいくつかご紹介します。

営業担当者にとってのメリットを訴求

名刺を共有することで、営業担当者にどのようなメリットがあるかを訴求し、協力を得るという方法です。

(1) 外出先からのアクセスや人脈管理

名刺管理ツールの代表的なメリットは、やはり外出先からも顧客情報にアクセスでき、登録した番号から簡単に電話もかけられるという点でしょう。ツールによっては、取引先の人事情報を知ることも可能です。
また、個人で管理している場合と違い、他の社員が登録した情報も共有されるため、別の担当者が既にアプローチ済みかどうかなど、自社の人脈情報もわかるというメリットもあります。

(2) 顧客データ+付加情報の提供

会社で名刺管理をすることで、名刺だけでは得られない付加情報を提供できる場合は、営業に積極的にフィードバックをします。
例えば、資本金や従業員数などの企業情報が提供できれば、営業担当者が企業の優先度をつける作業が効率化します。また、マーケティングオートメーションを導入している場合は、WEB閲覧やメール開封などリードの行動情報を取得することができ、その情報をもとに顧客のニーズを把握することも期待できます。

(3) 名刺獲得ランキングを発表

名刺獲得枚数=新規訪問数とみなし、ランキングの上位者にはインセンティブを与えるなどのルールを設定します。訪問回数だけでは既存のリピート訪問かどうかの区別ができないため、名刺獲得枚数も合わせて計測するというものです。

■業務フローを変える

メリット訴求だけでは不十分な場合は、業務フローを変えることで「名刺を提供したい」という状況を作りだす方法もあります。

(4) 見積の作成は○○から

○○というのは、SFA(営業支援システム)や帳票管理などのシステムが該当します。Salesforce(セールスフォース)などのシステムを導入している場合、請求書や見積書をSFAから発行するという運用ルールにすることで、営業側ではできるだけ入力の手間を省きたいというニーズが生まれ、名刺登録を促すことが期待できます。

(5)登録担当者を決める

名刺を登録する担当者を指名するという方法です。営業側は担当者に名刺を渡すだけなので心理的な負担が少なく、登録担当者も自分のタスクとして定期的に名刺共有をリマインドすることになります。マーケティングや管理部が担当するケースが多いようですが、なかには名刺の提出先をベテラン営業とし、その場でターゲット企業に値するかどうか判断するケースもあるようです。

■経営層へのアプローチ

社内での業務フローを変えるとなると、マーケティング担当者だけでは実行が難しい場合もあります。
そこで、名刺を管理することで経営層にとってもメリットがあることを説明し、業務フローを変えることを後押ししてもらうことが重要です。

(6) 顧客分析・セグメントの効率化

顧客分析をする際、情報の精度が壁になり作業が進まないというケースはよくありますが、名刺の登録により、表記ゆれの解消や不足情報の補充など、精度の向上が期待できます。また、どこどこJPやDRSなど顧客データを付与するツールを利用する場合でも、社名やドメイン名がきちんと揃っていれば、データ付与の精度も高くなります。データの精度が向上することで適切なセグメント軸での顧客分析が実現すれば、経営層にとってもメリットとなります。

(7) 個人情報漏えい防止

名刺を個人で管理をしている場合、紙やデジタルのどちらにおいても情報漏えいの懸念があります。個人で管理をしていれば、転職後にも情報を保持することが可能です。また、紙の場合は特に紛失の危険もあります。貴重な企業の取引先情報が、別の企業や第三者に漏れてしまうというリスクも、企業で名刺を管理することで防止が期待できます(この場合、紙の名刺は廃棄するなどの運用ルールも合わせて検討が必要です)。

以上、複数の方法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
実は私自身、最初は自分の名刺を取込むという作業をあまり実施しておらず、スキャンをするのをつい忘れて手元にため込んでしまうという状態でした。
しかし実際に使い始めると、お客様の名刺を失くす心配もなく、検索も短時間で済むので便利さを実感しました。一旦その便利さがわかると、名刺を積極的に取込むことが多くなり、そのうちスキャンの行為自体も習慣化するようになります。
よって、まずは営業担当者にそのメリットを感じてもらう、という方法が一番お薦めかもしれません。

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