Salesforceの導入費用はどう決まる?

技術コラム

マーケティング担当 YH

Salesforceの導入費用はどう決まる?

マーケティング担当 YH

新しいツールやサービスを導入する際、機能や使い勝手とあわせて気になるのが導入にかかる費用ではないでしょうか。

特にクラウドサービスの場合、使用期間に応じて費用を支払うものが多いので、導入時と年間のライセンス費用をあわせて考える必要があります。

そこで今回は、SFA(営業支援)やCRM(顧客管理)の代表ツールであるSalesforceの導入費用について、ご紹介したいと思います。

※本記事は執筆時点の情報になります。

Salesforceの導入費用の内訳

Salesforceの導入には大きく分けて導入の際にかかる構築費用と月額のライセンス費用があります。

ツール自体には初期費用というものはありませんので、構築にかかる費用は導入時の要件によって異なります。本記事では、ライセンス費用を中心にお話ししたいと思います。

以下は、Salesforceの料金表の一例です。
Salesforceの費用は、大きくプロダクト(①)、エディション(②)からなるライセンス費用(③)で構成されています。

Salesforce料金

【Sales Cloud の料金】
出典元:https://www.salesforce.com/jp/editions-pricing/sales-cloud/

1) Salesforceのプロダクトとは:

左上(①)に記載されている「Sales Cloud」がプロダクトの名前です。Salesforceは機能別にさまざまなプロダクトがあり、製品ごとに料金テーブルが用意されています。

以下は、主なプロダクトの一部です。

  • Sales Cloud:営業部門を支援するための機能を備えたクラウド型SFA/CRM
  • Service Cloud:コンタクトセンターなどの業務を支援するための機能を備えたクラウド型CRM
  • Community Cloud:社員やパートナー、顧客などをつなぐオンラインプラットフォーム

この他、Marketing Cloud、Einstein Analyticsなどさまざまな製品があります。

2) Salesforceのエディションとは:

各テーブルの上に記載されている英語の表記(②)です。プロダクトによりエディションの数や種類も異なります。Sales CloudとService Cloudでは、以下のエディションがあります。

  • Essentials:ユーザー数10名までの中小企業向けCRM
  • Professional:あらゆる規模の企業向けCRM
  • Enterprise:自社にあわせたカスタマイズが可能なCRM
  • Unlimited:すべての機能とサポートが無制限のCRM

エディションが上位になるほど、使える機能や上限数が増えていきます。

例えばSales Cloudの場合、「商談管理」はすべてのエディションに備わっていますが、「契約」や「見積」の機能はProfessional以上です。また、「レコードタイプ」はProfessionalは3つまでですが、Enterpriseは無制限です。Salesforceの料金ページではエディション別の機能表がPDFで提供されているので、そちらで詳しい違いを確認することができます。自社の用途にあわせて選びますが、導入前はそれぞれの機能や上限の有無がどのように影響するのか判断が難しいと思いますので、Salesforceの導入パートナーと相談しながら決めていくことになるでしょう。

なお、エディションとプロダクトは、使用目的や機能のほか、拡張の際にも関係してきます。

例えば、マーケティングオートメーションのPardotは、Sales Cloudのアドオンとして提供されており、Professional以上が対象です。また、Salesforceの専用アプリであるAppExchangeのサービスを使う際にも、プロダクトやエディションが関係してきます。以下は、サンブリッジが提供しているアンケートツール「aVisca」の例です。エディションはEnterprise以上が対象となっています(赤枠の箇所)。

blog_1209_salesforce_price02

出典元:https://appexchangejp.salesforce.com/appxListingDetail?listingId=a0N3A00000EcqekUAB

3) Salesforceのライセンスとは

ライセンスはユーザー1人あたりの月額費用(③)です。Service CloudでProfessional エディションの場合、必要なアカウントが5件であれば、9,000円x5人=月額のライセンス費用となります。(ただし、Essentialsは上限が10ユーザーのため、最大でも3,000x10=月額の費用になります。)

ユーザー数は、どのように運用するかによって決まります。例えば、学校やスクール事業の場合、教師と職員、生徒のすべての合計=ユーザー数とは限らず、必要な業務にあわせてライセンス数を決めていきます。

教育サービスのSalesforce導入事例は以下をご覧ください:
SalesforceプラットフォームとHerokuによる基幹システムの統合で業務効率の大幅な改善を実現

Salesforceのプロダクトとエディションの関係

Salesforceのプロダクトは一つの会社で複数導入することが可能です。例えば、Sales CloudとService Cloudを両方利用するといったような例は多くあります。

一方、エディションは基本的には一つのみです。よって、Sales Cloudの Professional を利用しており、さらにService CloudのEnterpriseを使いたい場合は、Sales CloudもあわせてEnterpriseエディションに変更するということになります。

なお、導入時の構築にかかる作業は、主に要件定義、実現方法の設計、実装、データ移行、検証、トレーニングなどが含まれます。構築費用はSalesforceで実現したい内容や自社の既存環境などによっても異なり、数十万円から数百~数千万円とさまざまざなケースがあるようです。

以上、Salesforceの導入費用のご紹介でした。今後、導入検討において価格表を見る際など、ご参考にしていただければと思います。サンブリッジではSalesforceの導入や開発、他ツールとの連携など長年ご支援しております。自社の導入はどのくらいの予算が必要だろうかと疑問をお持ちの方は、お気軽にご連絡ください。

【SFA/CRM比較表】
SFA(営業支援システム)の選び方5つのポイント解説機付き

自社に最適なもの選ぶ際に特に検討したいポイントを解説しながら、Salesforceを含む代表的なSFA/CRMのサービスを比較表にしてまとめした。

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