SalesforceとMarketoを両方利用する際に知っておきたい用語の違い

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マーケティング担当

SalesforceとMarketoを両方利用する際に知っておきたい用語の違い

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このブログでも何度か取り上げているテーマですが、マーケティングオートメーション(MA)と営業支援システム(SFA)は単体で利用するよりも、連携することでより効果的に活用ができます。実際に現在MAとSFAの両方を導入している、または近い将来両方を利用したいと考えているご担当者様もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、MarketoとSalesforceを連携させて利用する際に覚えておきたい用語の中から、同じ機能なのに呼び方が異なるものをいくつかご紹介します。

リードに関する用語

顧客(リード) VS リード/取引先責任者

Marketoでは登録されている見込客を「リード」または「顧客」と呼びます(以前は、管理画面に「リード」と表記されてましたが、現在は「顧客」という表記に変わっているようです。ヘルプ記事など「リード」の表記が残っている箇所もみられます)。
一方、Salesforceでは、見込客は「リード」または「取引先責任者」のどちらかに分類されます。
つまり、一人の見込客について、Marketo上では「リード」とび、Salesforceでは「取引先責任者」と呼ぶ場合があるのです。
Salesforceと連携している場合、Marketo側でも見込客がリードか取引先責任者かを判別できるため運用上混乱することはありませんが、業務において会話をする際、「リード」が見込客全体を指しているのかSalesforceの「リード」のみ指しているのか曖昧にならないよう、意識して使い分けた方がよいでしょう。

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(左)Marketo (右)Salesfore

 

フィールド VS 項目

Marketoでは、顧客レコードを構成するそれぞれの情報(住所、電話番号など)をフィールドと呼びます。「カスタムフィールド」「フィールド管理」「フィールドマッピング」などMarketoの初期設定段階では特によく耳にする言葉でしょう。
一方、Salesforceでは同様のものを「項目」と呼びます。よって、Marketoでの「カスタムフィールド」は、Salesforceでの「カスタム項目」にあたります。「フィールド」に関しては、Excelのような表計算ソフトでも使用する言葉のため、「項目」と同義であることはイメージしやすいかもしれません。

プログラム/キャンペーンに関する用語

プログラム VS キャンペーン

Marketoには「メールプログラム」「エンゲージメントプログラム」「イベントプログラム」など数種類のプログラムがあります。プログラムの配下には、スマートキャンペーン(より小さい単位のプログラム)やリスト、レポートなど必要な要素を配置することができます。
一方Salesforceでは、Marketoのプログラムに相当するものを「キャンペーン」と呼びます。従来のマーケティング施策そのものをキャンペーン(例:「値下げキャンペーン」など)という呼び方をしますので、プログラムよりもキャンペーンという方がしっくりするかもしれません。運用においては、Marektoのプログラムの同期先がSalesforceのキャンペーンにあたると理解しておけば良いでしょう。

(左)Marketo:マーケティング活動 (右)Salesforce:キャンペーン一覧

(左)Marketo:マーケティング活動 (右)Salesforce:キャンペーン一覧

プログラムステイタス VS キャンペーンメンバーの状況

Marketoで使う「プログラムステイタス」とは、プログラムに属するメンバーの状況を意味します。例えば、イベントプログラムであれば、「申込み」、「出席」など、顧客の状況によりステイタスを付与することができます。
Salesforce上でプログラムステイタスに相当するものが「キャンペーンメンバーの状況」になります。
MarketoのプログラムステイタスやSalesforceのメンバーの状況は、どちらも定義をカスタマイズできます。MarketoのプログラムをSalesforceのキャンペーンと同期をする場合は、双方のステイタス(メンバーの状況)の表記を揃えておきます。

(左)Marketo:管理画面 > タグ > チャネル (右)Saleforce:キャンペーン詳細画面 > 高度な設定

(左)Marketo:管理画面 > タグ > チャネル (右)Saleforce:キャンペーン詳細画面 > 高度な設定

なお、設定に関しては以下のような違いも合わせて覚えておくと良いでしょう。
・ Salesforceではキャンペーンごとにメンバーの状況を設定できるのに対し、Marketoのプログラムステイタスはチャネルごとに設定します。よってMarketoでプログラム作成をする際、どのチャネルを選ぶかにより選べるステイタスが変わります。(チャネルについては後述参照)。
・ Salesforceでは、メンバーに付与されている定義は変更ができません。一方、Marketoでは、ステイタスがメンバーに付与されているかどうかに関わらず変更が可能です。

チャネル VS キャンペーンの種類
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(左)Marketo:管理画面 > タグ > チャネル (右)Saleforce:キャンペーン詳細画面 > 編集

Marketoではプログラムごとに「チャネル」を設定します。チャネルは、施策の経由を区別するために使用します。例えば、「イベント」、「広告」、「メール」などです。
一方、このチャネルに相当する項目が、Salesforceでは「キャンペーンの種別」になります。
チャネル/種別の定義はカスタマイズが可能ですので、自社の施策内容や分析目的に応じて分類します。
チャネル別に施策の効果を検証し、さらにチャネルの中でどのプログラムが特に効果があったのか、というようにブレイクダウンをして分析するのに役立ちます。

こちらも先述のプログラムステイタスと同様、設定における違いがあります。Salesforceではキャンペーンの種別を後から変更が可能なのに対し、Marketoでは、対象のプログラムにメンバーが登録されているとチャネルの変更ができません(メンバーを一旦外すか、プログラムの作り直しが必要)。このようなことからも、チャネル/種別はよく検討した上で定義した方が良いでしょう。

サクセス VS レスポンス

Marketoではプログラムステイタスと共に「サクセス」というフラグを付与することができます。どのステイタスをサクセスとみなすかも合わせて指定ができるため、ホワイトペーパーなら「ダウンロード」、セミナーなら「参加」など、施策の種類によりサクセスの定義も変更できます。サクセスの数や率を出すことで、一定の施策の効果を図ることができます。サクセスもプログラムステイタス同様、チャネルごとに設定します。
一方、Salesforceでは、同様のことが「レスポンスあり」にて設定が可能です。レスポンスもメンバーの種別と同様、キャンペーンごとに設定が可能です。

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(左)Marketo:管理画面 > タグ > チャネル >編集(右)Saleforce:キャンペーン詳細画面 > 編集

 

以上のプログラム/キャンペーンに関する用語を整理すると、以下のような関係になります。
Marketo
|–タグ
 |–チャネル=プログラムステイタス・サクセスの設定含む
   |–プログラム
(プログラムステイタスは、プログラムが属するチャネルにより変わる)
Salesforce
|–キャンペーン
 |—- キャンペーンの種類
 |—- メンバーの状況
 |—- レスポンス
(キャンペーンの種類、状況、レスポンスはキャンペーンごとに設定可能)

いかがでしたでしょうか。上記のような違いは一度理解してしまうと難しいものではありません。
今回の記事が、MarketoとSalesforceの活用に役立てば幸いです。

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