顧客情報が持ちだされていますよ。

技術コラム

SmartVisca担当 TS

顧客情報が持ちだされていますよ。

SmartVisca担当 TS

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みなさんは、BYOD(Bring Your Own Device:私的デバイス活用)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは従業員が自分の使い慣れた私物のスマートフォンなどを業務に利用することで世界的な潮流ともなっています。

2015年夏に発表されたIDCジャパンの調査によると、2014年にスマートフォンがBYODとして使用されていた台数は600万台で対従業員比率は10.5%となり、2019年には1,027万台で11.1%にも及ぶとの予測がされています。(国内スマートフォン/タブレット 産業分野別BYOD台数予測を発表)

確かに私たちの周りを見ても、プライベートのスマートフォンをビジネスで使っている事を見かけるケースが増えてきています。

Facebook Messanger や LINE を使ってソーシャルで繋がっている仕事上のパートナーとのやり取りは早急に連絡を取りたい時には確かに便利です。また営業以外の業務では会社から携帯端末が貸与されないため私物を利用している方や、営業でもビジネスとプライベートで2台の携帯を持ち歩かないように1台でまかなっている方も見かけます。

iPhoneの登場以来、爆発的に普及したスマートフォンは、趣味やビジネスなど幅広い機能をアプリをインストールすることで簡単に手に入れる事が可能となりました。
Google Play でビジネスの人気アプリを検索すると、人気アプリベスト8の内、OfficeやPDFと一緒に名刺管理アプリが2つ出てきます。
これは、多くのスマートフォンユーザーが、名刺管理アプリを自身のデバイスにインストールし日々交換している名刺情報を管理しているということになります。

実は個人情報保護法では名刺情報はデータ化された段階で個人情報の保護対象となります。個人のスマートフォンの中に取引先の個人情報が保存されるソフトであっても、会社が把握していないクラウドサービスに保存されるにしても、コンプライアンスの観点から気にかける必要があるのではないでしょうか?

また、社員が退職の際に表向きには全ての名刺を退職時に置いて行ったように見えても、会社が把握していない名刺管理ソフトに情報が保存されていれば、意図せず顧客情報を持ち出すことができてしまいます。
実際問題として私物のスマートフォンの無料名刺管理アプリに名刺を取り込んだところ、取引先のお客様にアプリの招待メールが配信され、クレームになったという話も一時期話題になりました。

そのような状況において、社員が個人的に私物のスマートフォンにインストールした無料の名刺管理アプリには、業務で交換した名刺情報の入力を制御しようという考えが広がりつつあります。

具体的には、
私物のスマートフォンに会社選定の名刺管理アプリをインストール

名刺を撮影して登録すると自動的に会社で採用する顧客管理システムにデータが登録される

会社のシステムと連携している名刺管理であれば、商談などの取引情報のとの連携が可能であり、営業も積極的に利用し、会社もどのような顧客と営業がコンタクトをしているのかを把握することが可能になる

会社選定の名刺管理を提供することで、結果的に顧客情報の流出を防止が可能になる。

会社で管理してさえいれば、社員の退職時にも名刺情報(=顧客情報)と商談状況は会社に残る
といったイメージです。

皆さんの会社の社員様は、無料アプリを用いて会社の資産である顧客情報を持ち出してはいませんか?

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